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■メリット制

  • 執筆者の写真: 筒井
    筒井
  • 1月13日
  • 読了時間: 4分

更新日:4 日前

ここではメリット制についてお伝えします。



【メリット制まとめ】


<メリット制の趣旨>

業務災害の発生状況を収支率により評価し、その実績に応じて労災保険率を引き上げ又は引き下げる制度。


<継続事業のメリット制の適用要件>

連続する3保険年度を対象とし、基準日である3月31日の属する保険年度において、労災保険に係る保険関係成立後3年以上経過していること。

さらに、次のいずれかに該当すること。

・常時100人以上の労働者を使用する事業

・常時20人以上100人未満の労働者を使用し、災害度係数が0.4以上の事業

・一括有期事業である建設事業又は立木の伐採事業で、当該保険年度の確定保険料額が40万円以上の事業


<収支率(徴収法12条3項)>

基準日前の連続する3保険年度における業務災害に関する保険給付等の額を、同期間の業務災害に係る保険料の額で除して算定する。

特別支給金は含むが、業務外災害、通勤災害及び二次健康診断等給付は含まれない。


<メリット改定要件と適用時期(徴収法12条3項)>

連続する3保険年度の収支率が100分の85を超える場合又は100分の75以下の場合は、連続する3保険年度の最後の保険年度に属する3月31日を基準日とし、その基準日の属する保険年度の次の次の保険年度について、労災保険率を引き上げ又は引き下げる。


<メリット改定の範囲>

非業務災害率を控除した部分について、次の範囲内で労災保険率を引き上げ又は引き下げる。

・建設事業:100分の40

・立木の伐採事業:100分の35


<改定後の保険率の適用時期>

改定後の労災保険率は、基準日の属する保険年度の次の次の保険年度から適用する。



【有期事業のメリット制まとめ】


<対象となる有期事業(法20条1項・則35条1項)>

対象は、労災保険に係る保険関係が成立している建設の事業又は立木の伐採の事業で、次のいずれかに該当するもの。

・確定保険料の額が40万円以上

・建設の事業は、請負金額(消費税等相当額を除く。)が1億1,000万円以上

・立木の伐採の事業は、素材の生産量が1,000立方メートル以上


<一括有期事業のメリット増減率(徴収法12条3項・徴収則20条・別表第3の2)>

一括有期事業については、連続する3保険年度の各保険年度の確定保険料額に応じ、次の範囲内で労災保険率を引き上げ又は引き下げる。

・いずれかの保険年度の確定保険料額が40万円以上100万円未満……建設の事業及び立木の伐採の事業ともに100分の30

・各保険年度の確定保険料額が100万円以上……建設の事業は100分の40、立木の伐採の事業は100分の35


<メリット改定の方法>

労災保険率そのものを改定するのではなく、第1種調整率を用いて算定したメリット収支率に基づき、メリット制適用後の確定保険料額と従前の確定保険料額との差額を徴収又は還付する。


<差額の徴収>

差額を徴収する場合の納期限は、納入告知書による通知を発する日から起算して30日を経過した日。


<差額の還付>

差額の還付を受ける場合は、通知を受けた日の翌日から起算して10日以内に還付を請求する。


<還付請求がない場合>

還付請求がない場合で、未納の労働保険料その他の徴収金があるときは、還付額をその徴収金に充当し、その旨を事業主に通知する。


<メリット収支率の算定期間(徴収法20条1項)>

有期事業のメリット収支率は、当該事業の開始の日から、当該事業の終了後3か月又は9か月を経過する日の前日までの期間について算定する。

事業終了後3か月を経過する日の前日までの期間について算定する場合は、第1種調整率を用いる。

事業終了後9か月を経過する日の前日までの期間について算定する場合は、第2種調整率を用いる。



<差額の還付(徴収法20条3項・徴収則36条1項)>

有期事業のメリット制の適用により確定保険料の額が引き下げられた場合、事業主は、通知を受けた日の翌日から起算して10日以内に差額の還付を請求することができる。

還付請求があった場合は、官署支出官又は所轄都道府県労働局資金前渡官吏が、その差額を還付する。


<還付請求がない場合(徴収法20条3項・徴収則36条1項)>

事業主から還付請求がない場合に、未納の労働保険料等があるときは、その差額を当該徴収金に充当し、その旨を事業主に通知する。



【メリット収支率の算定基礎に含まれないもの】


<算定基礎に含まれないもの(徴収法12条3項・20条1項、徴収則17条の2)>

第3種特別加入者が従事する海外の事業により業務災害が生じた場合に係る保険給付、特別支給金及び保険料額は、メリット収支率の算定基礎に含まれない。

特定疾病にかかった者に係る保険給付等の額も、メリット収支率の算定基礎に含まれない。

特定疾病とは、特定の業務に長期間従事することにより発生する疾病で、厚生労働省令で定めるものをいう。

・非災害性腰痛……港湾貨物取扱事業又は港湾荷役業

・振動障害……林業又は建設の事業

・じん肺症……建設の事業

・肺がん・中皮腫……建設の事業、港湾貨物取扱事業又は港湾荷役業

・騒音性難聴……建設の事業




この記事ではメリット制についてご紹介しました。

次回に続きます!










 


 
 

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