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■労災保険法(年金給付の通則・受給権・届出)

  • 執筆者の写真: 筒井
    筒井
  • 7月24日
  • 読了時間: 4分

更新日:7月25日

ここでは年金給付の通則・受給権・届出についてお伝えします。



【労災保険法|年金給付の通則】


<年金給付の支給期間>

年金給付は、支給すべき事由が生じた月の翌月から支給を開始する。

支給停止すべき事由が生じた場合は、その事由が生じた月から支給を停止する。

受給権が消滅した場合は、受給権が消滅した月まで支給する。


<年金の支払期月>

年金給付は、毎年2月、4月、6月、8月、10月及び12月の6期に、それぞれの前月分までを支払う。

受給権が消滅した場合であっても、その支払期月に支払うべき年金は支払われる。


<年金額の調整>

後から減額すべき事由が判明した場合に、既に支払われた額があるときは、その額を内払とみなして、後の支給額で調整する。


<誤払処理>

誤って支払われた額は、返還金債権として徴収される。

受給権者が死亡した場合であっても、必要に応じて新たな受給者に対して返還手続が行われる。



【労災保険法|請求権・受給権の保護】


<抽象的請求権と具体的請求権>

労災事故が発生した時点で、労働者には抽象的な保険給付請求権が発生する。

その後、行政庁が保険給付の支給決定を行うことにより、給付内容が具体的に定まり、具体的な給付請求権となる。


<未支給の保険給付>

保険給付を受ける権利を有する者が死亡した場合、その者に支給すべき保険給付で未支給のものがあるときは、一定の遺族が請求することができる。

未支給の保険給付を請求できる遺族の順位は、配偶者、子、父母、孫、祖父母及び兄弟姉妹の順である。

同順位者が複数いる場合は、そのうち1人の請求により全員のために全額を請求することができる。


<退職による影響>

労働者が退職しても、保険給付を受ける権利は変更されない。


<譲渡等の禁止>

保険給付を受ける権利は、譲渡し、担保に供し、又は差し押さえることができない。



【労災保険法|年金受給権者の届出・支給差止め】


<定期報告書>

年金受給権者は、原則として毎年6月30日までに定期報告書を提出しなければならない。

ただし、7月から12月までの間に生まれた者については、10月31日までに提出する。

住民基本台帳の情報提供等により確認できる場合には、定期報告書の提出を要しないことがある。


<支給差止め>

年金受給権者が、正当な理由なく定期報告書を提出しない場合、政府は保険給付の全部又は一部の支給を一時差し止めることができる。

提出が確認された後は、差し止められていた分を含めて支給が再開される。



【死亡の推定(法10条)】


<基本ルール>

船舶又は航空機の事故により労働者の生死が3か月間明らかでない場合、又は3か月以内に死亡が明らかとなったが死亡の時期が明らかでない場合には、遺族(補償)等給付及び葬祭料等の支給に関する規定の適用について、死亡日が推定される。


<3か月以内に死亡が明らかになった場合>

労働者の死亡が3か月以内に明らかとなったが、死亡の時期が明らかでないときは、船舶又は航空機の事故が発生した日又は労働者が行方不明となった日に死亡したものと推定する。


<3か月間生死不明の場合>

労働者の生死が3か月間明らかでないときも、船舶又は航空機の事故が発生した日又は労働者が行方不明となった日に死亡したものと推定する。



【併給調整による減額と内払処理の関係】


<内払処理の原則(法12条)>

労災保険の内払処理は、同一の給付事由に基づく保険給付について、後に減額すべき事由が生じた場合に行われる。


<内払処理ができる場合(法12条)>

同一の給付事由に基づく給付について、既に支払われた額がある場合には、その額を内払とみなして後の支給額で調整することができる。

例:障害補償年金の等級変更により年金額が減額される場合


<内払処理ができない場合(法12条)>

遺族補償年金と障害補償年金のように、給付の根拠となる事由が異なる場合には、内払処理は適用されない。


<具体例>

労働者が死亡し、遺族補償年金の支給が開始される場合、本人に支給されていた障害補償年金について併給調整により減額されることがあっても、その減額部分について、既に支払われた障害補償年金を内払として扱うことはできない。


<過誤払による返還金債権への充当(法12条3項・則10条の2)>

年金たる保険給付の受給権者が死亡したため受給権が消滅したにもかかわらず、その死亡日の属する月の翌月以後の分として年金たる保険給付が過誤払された場合、その返還義務者に支払うべき受給権者の死亡に係る保険給付があるときは、その支払金を過誤払による返還金債権に充当することができる。

障害補償年金の受給権者が死亡し、死亡後の期間分の障害補償年金が過誤払された場合、その返還義務者に葬祭料を支給すべきときは、その葬祭料を過誤払による返還金債権に充当することができる。




この記事では年金給付の通則・受給権・届出についてご紹介しました。

次回に続きます!










 


 
 

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