■業務上疾病認定基準・評価期間
- 筒井

- 2025年11月20日
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更新日:7月6日
ここでは業務上疾病認定基準についてお伝えします。
【脳・心臓疾患の業務上外認定における評価期間(法12条)】
<根拠>
・R3.9.14基発0914第1号(脳・心臓疾患の認定基準)
・R5.10.18基発1018第1号(追加の補強通知)
<対象>
脳・心臓疾患について、業務による負荷が原因といえるかを判断する場合、負荷の種類ごとに評価期間が異なる。
<医学的背景>
急激な血圧変動、血管収縮、強度の精神的負荷などによる「異常な出来事」に起因する脳・心臓疾患は、通常「負荷を受けてから24時間以内」に発症するとされている。
<評価期間>
・長期間の過重業務:発症前おおむね6か月間
・短期間の過重業務:発症前おおむね1週間
・異常な出来事:発症直前から前日まで
<異常な出来事>
上記の医学的背景から、「異常な出来事」の評価期間は発症直前から前日までとされる。
【心理的負荷による精神障害の認定基準(労基則・別表第1の2)】
<根拠>
・令和5年9月1日付 基発0901第2号
・対象疾病は、労働基準法施行規則 別表第1の2 第9号に規定する
精神および行動の障害(Fコード)など。
<認定の3要件>
次の①②③のいずれの要件も満たす必要がある。
① 対象疾病を発症していること。
② 発症前おおむね6か月間に、業務による強い心理的負荷が認められること。
(6か月=評価期間の目安)
③ 業務以外の心理的負荷や個体側要因のみで発症したとは認められないこと。
(業務起因性の確保)
<心理的負荷の強度>
業務による心理的負荷は、業務による心理的負荷評価表を指標として、「強」「中」「弱」の3段階で評価する。
「強」は業務による強い心理的負荷が認められるもの、「中」は「弱」よりは心理的負荷があるものの強い心理的負荷とは認められないもの、「弱」は日常的に経験するものや一般に想定されるもの等で通常弱い心理的負荷しか認められないものをいう。
心理的負荷の全体を総合的に評価して「強」と判断される場合、認定要件②を満たす。
<評価方法>
発病前おおむね6か月間に、対象疾病の発病に関与したと考えられる業務上の出来事とその後の状況を具体的に把握し、本人の主観ではなく、同種の労働者が一般的にどう受け止めるかという観点から心理的負荷の強度を判断する。
<特別な出来事>
発病前おおむね6か月間に、業務による出来事が「特別な出来事」に該当する場合、心理的負荷の総合評価は「強」と判断される。
<特別な出来事以外>
特別な出来事以外は、具体的出来事に当てはめ、出来事自体の心理的負荷、出来事後の状況、継続性、事後対応、職場環境の変化等を総合して「強」「中」「弱」を判断する。
<ハラスメント・いじめの評価>
ハラスメントやいじめのように、同じような出来事が繰り返されるものについては、繰り返される出来事を一体のものとして評価する。発病の6か月より前にハラスメント等が始まっていても、発病前おおむね6か月の期間にも継続しているときは、開始時からのすべての行為を評価の対象とする。
【精神障害の労災認定における対象疾病】
<根拠>
・労働基準法施行規則 別表第1の2 第9号(精神および行動の障害)
<主な対象疾病(業務による心理的負荷が原因になりうるもの)>
・うつ病などの気分(感情)障害(F3系)
例:うつ病、反復性うつ病、気分変調症
・急性ストレス反応・PTSD・不安障害(F4系)
例:外傷後ストレス障害(PTSD)、適応障害、不安障害
・非器質性睡眠障害(心理的負荷により医学的関連性が認められるもの)
<原則として対象外>
・統合失調症(器質的・先天的要因が大きい)
・アルコール依存症・薬物乱用(自己誘発的要因が強い)
・認知症、てんかん、知的障害(業務起因性が弱い)
・躁うつ病(双極性障害)※原則対象外だが、
強い業務負荷との関連が明確な例のみ例外的に認められる場合あり
この記事では業務上疾病認定基準についてご紹介しました。
次回に続きます!