■通則等(給付制限・調整・付加給付)
- 筒井

- 2月11日
- 読了時間: 3分
ここでは通則等(給付制限・調整・付加給付)についてお伝えします。
【通則等(給付制限・調整・付加給付)】
<給付制限>
①絶対的給付制限
・被保険者等が自己の故意の犯罪行為又は故意により給付事由を生じさせたときは、その給付は行われない
・ただし、埋葬料(埋葬費)は支給される
②相対的給付制限(全部又は一部制限)
・闘争、泥酔、著しい不行跡により給付事由を生じさせたとき
・正当な理由なく、診断・物件提出・質問への答弁等を拒んだとき
→ 保険給付の全部又は一部を行わないことができる
③療養に関する指示違反
・正当な理由なく療養上の指示に従わないとき
→ 保険給付の一部を行わないことができる
④不正受給による制限
・偽りその他不正の行為により給付を受け、又は受けようとしたとき
→ 6月以内の期間を定めて傷病手当金又は出産手当金の全部又は一部を支給しないことができる
・不正行為から1年経過後は制限不可
<不正利得の徴収>
①不正受給者からの徴収
・不正に給付を受けた者から、その給付額の全部又は一部を徴収できる
②連帯納付命令
・事業主や保険医等が虚偽の報告や証明をした場合
→ 受給者と連帯して徴収金を納付させることができる
③保険医療機関等からの徴収
・不正に療養の給付等の費用の支払を受けた場合
→ 支払額の返還+その40%を加算して徴収できる
<損害賠償との調整>
①求償
・第三者の行為により給付事由が生じたとき
→ 保険給付を行った限度で、被保険者の損害賠償請求権を取得する
②減額
・被保険者が第三者から損害賠償を受けたとき
→ その限度で保険給付を行わない
<第三者行為による損害賠償との調整(法57)>
・給付事由が第三者の行為によって生じた場合において、保険者が保険給付を行ったときは、その給付の価額の限度において、保険給付を受ける権利を有する者が第三者に対して有する損害賠償請求権を取得する(代位)
・取得できるのは「給付した額の限度」であり、全額ではない
・被保険者が第三者から損害賠償を受けたときは、その価額の限度において、保険者は保険給付を行う責任を免れる(減額)
・対象は家族埋葬料に限られず、療養の給付、傷病手当金等、第三者行為による給付全般に及ぶ
<受給権の保護>
①譲渡・担保・差押禁止
・保険給付を受ける権利は、譲渡・担保提供・差押え不可
②公課の禁止
・租税その他の公課は、保険給付として受けた金品を標準として課すことができない
<併給調整>
①労災等との調整
・通勤災害等で、労災保険等から同一の給付が受けられる場合
→ 健康保険の給付は行われない
②介護保険との調整
・同一の疾病又は負傷について介護保険給付を受けられる場合
→ 健康保険の給付は行われない
③少年院・刑事施設等収容中
・疾病、負傷又は出産については原則給付しない
・ただし、被扶養者に係る給付は行われる
・生活保護法による医療扶助を受けることができる場合には、健康保険の療養の給付は行われない(医療扶助が優先される)
<健康保険組合の付加給付>
・付加給付は、健康保険の目的(疾病の治療・出産・疾病予防・健康保持増進)に沿う範囲で認められる
【認められる例】
・出産育児一時金の上乗せ給付
・高額療養費の自己負担軽減
・療養費の自己負担補填
・入院日数に応じた付加給付
・人間ドック費用の補助
・健康保持増進を目的とする事業(例:運動施設利用補助等)
【認められない例】
・災害見舞金等、療養と無関係な給付
・単なる祝金
・産衣、家族付添給付金等
・健康回復目的の栄養補給金等
・医療と直接関係のない物品給付
この記事で通則等(給付制限・調整・付加給付)についてご紹介しました。
次回に続きます!