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■遺族基礎年金まとめ

  • 執筆者の写真: 筒井
    筒井
  • 3月22日
  • 読了時間: 8分

更新日:7月2日

ここでは遺族基礎年金まとめについてお伝えします。



【遺族基礎年金】


<死亡者の要件 法37条、昭60法附則12条>

・被保険者

・被保険者であった者で、日本国内に住所を有し、かつ60歳以上65歳未満の者

・老齢基礎年金の受給権者

・老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている者

・上記のうちいずれかに該当することが必要

・老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている者とは、原則として、保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上ある者をいう

・ただし、厚生年金保険の被保険者期間を有する者については、生年月日に応じて、25年未満でも老齢基礎年金の受給資格期間を満たすものとされる場合がある

・例えば、昭和29年4月2日から昭和30年4月1日までに生まれた者は、厚生年金保険の被保険者期間が23年以上あればよい


<保険料納付要件 法37条>

・原則として、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの被保険者期間について、保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が3分の2以上あること

・特例として、死亡日の前日において、死亡日の属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと

・原則又は特例のいずれかを満たせばよい

・ただし、死亡した者が老齢基礎年金の受給権者又は老齢基礎年金の受給資格期間を満たしている者である場合は、3分の2要件及び直近1年特例ではなく、保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が25年以上あることが必要


<遺族の範囲 法37条の2>

・遺族基礎年金を受けることができる遺族は、子のある配偶者又は子である

・いずれも、死亡した者の死亡当時、その者によって生計を維持していたことが必要

・子とは、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある子をいう

・20歳未満で障害等級1級又は2級に該当する障害の状態にある子も対象となる

・配偶者は、子のある配偶者に限られる


<胎児の取扱い 法37条の2第2項・3項、法18条>

・死亡した者の死亡当時、胎児であった子が出生したときは、将来に向かって、その子は死亡当時その者によって生計を維持していた子とみなされる

・胎児であった子が出生したときは、その子のある配偶者は、死亡当時その者によって生計を維持していた子のある配偶者とみなされる

・胎児であった子が出生した場合、遺族基礎年金は、出生した日の属する月の翌月から支給される


<年金額 法38条・法39条>

・遺族基礎年金の基本額は、780,900円×改定率

・子のある配偶者に支給する場合は、基本額に子の加算額を加算する

・子の加算額は、1人目及び2人目の子については、それぞれ224,700円×改定率

・3人目以降の子については、それぞれ74,900円×改定率

・子のみが受給する場合でも、基本額は支給される


<支給の形>

・配偶者に支給(子あり)

・子のみ支給もあり

※子のみの場合でも基本額は支給される


<年金額の改定>

・増額改定:胎児出生

・減額改定:子が対象外

・子が全員対象外 → 配偶者は受給権消滅

・増減が生じた日の属する月の翌月から改定



【遺族基礎年金の支給停止】


<労基法の遺族補償との調整 法41条1項>

・遺族基礎年金は、労働基準法の規定による遺族補償を受けることができるときは、死亡日から6年間、その支給を停止する


<子に対する支給停止 法41条2項>

・子に対する遺族基礎年金は、配偶者が遺族基礎年金の受給権を有するときは、その間、支給を停止する

・子に対する遺族基礎年金は、その子が父又は母と生計を同じくしているときは、その間、支給を停止する

・子にも受給権はあるが、配偶者が受けられる間や父母と生計同一の場合は、子への支給は停止される


<所在不明による支給停止 法41条の2>

・遺族基礎年金の受給権者の所在が1年以上明らかでないときは、他の受給権者の申請により、その所在が明らかでなくなった時にさかのぼって支給を停止する


<支給停止ではなく失権となるもの 法40条>

・子が婚姻したときは、支給停止ではなく失権する

・子が直系血族又は直系姻族以外の者の養子となったときは、支給停止ではなく失権する

・失権は受給権そのものが消滅すること

・支給停止は受給権は残るが、一定期間支給されないこと



【親族の分類(直系・傍系・姻族)(追記)】


<直系血族>

・自分と血のつながりがあり、上下関係にある親族

・例:父母、祖父母、子、孫


<傍系血族>

・自分と血のつながりがあるが、上下関係ではなく横の関係の親族

・例:兄弟姉妹、おじ、おば、いとこ

・父の兄(おじ)もこれに該当する


<直系姻族>

・配偶者を通じてつながる上下関係の親族

・例:配偶者の父母、祖父母、子(連れ子)


<傍系姻族>

・配偶者を通じてつながる横の関係の親族

・例:配偶者の兄弟姉妹、おじ、おば


<ポイント>

・直系=縦の関係(上・下)

・傍系=横の関係(兄弟・おじ等)

・兄やおじは血族ではあるが、直系ではなく傍系血族となる



<再婚時の取扱い>

・配偶者は再婚で失権

・子は原則失権しない

・ただし

 ・母が再婚し

 ・その配偶者(後夫)と子が養子縁組し

 ・かつ母と子が生計同一の場合

 → 子は受給権は残るが支給停止


<失権>

<配偶者・子共通>

・死亡

・婚姻

・直系血族又は直系姻族以外の養子


<配偶者のみ>

・子がいなくなったとき


<子のみ>

・18歳年度末終了

・20歳到達(障害除く)

・婚姻など


<死亡の推定>

・船舶・航空機事故など → 3か月で死亡推定


<失踪宣告>

・7年で死亡とみなす



【遺族基礎年金 老齢基礎年金との関係(整理・追記)】


<基本>

・遺族基礎年金の受給権は、老齢基礎年金の繰上げ請求をしても消滅しない


<併給関係>

・老齢基礎年金と遺族基礎年金は併給不可

・したがって、いずれか一方を選択して受給する


<繰上げ>

・老齢基礎年金の繰上げ受給は可能

・ただし、受給を開始すると遺族基礎年金と併給できないため、どちらかを選択することになる


<繰下げ>

・老齢基礎年金の繰下げ受給も可能

・繰下げ中は老齢基礎年金を受給していないため、遺族基礎年金との関係で問題は生じない


<選択関係>

・老齢基礎年金を選択した場合でも、遺族基礎年金の受給権自体は消滅しない

・将来、遺族基礎年金へ選択を変更することも可能



【寡婦年金】


<寡婦年金とは 国民年金法49条>

・寡婦年金は、国民年金の死亡給付である

・第1号被保険者としての保険料納付済期間と保険料免除期間を合算した期間が10年以上ある夫が死亡した場合に、一定の妻に支給される

・夫が老齢基礎年金又は障害基礎年金の支給を受けたことがあるときは、寡婦年金は支給されない


<妻の要件 国民年金法49条>

・妻は、夫の死亡当時、夫によって生計を維持されていたことが必要

・妻は、夫との婚姻関係が10年以上継続していたことが必要

・妻は、65歳未満であることが必要

・妻が老齢基礎年金の繰上げ支給を受けているときは、寡婦年金は支給されない


<支給期間 国民年金法49条>

・寡婦年金は、妻が60歳から65歳に達するまでの間、支給される

・夫の死亡時に妻が60歳未満である場合は、妻が60歳に達したときから支給される


<寡婦年金の額 国民年金法50条>

・寡婦年金の額は、夫の第1号被保険者期間に基づいて計算した老齢基礎年金額の4分の3である


<失権 国民年金法51条>

・妻が65歳に達したときは、寡婦年金の受給権は消滅する

・妻が死亡したときは、寡婦年金の受給権は消滅する

・妻が婚姻したときは、寡婦年金の受給権は消滅する

・妻が直系血族又は直系姻族以外の者の養子となったときは、寡婦年金の受給権は消滅する


<支給停止 国民年金法52条>

・寡婦年金は、労働基準法による遺族補償が行われるときは、死亡日から6年間、その支給が停止される



【死亡一時金】


<死亡一時金とは 国民年金法52条の2>

・死亡一時金は、国民年金の死亡給付である

・第1号被保険者として保険料を一定期間納付した者が、老齢基礎年金又は障害基礎年金を受けずに死亡した場合に、一定の遺族に支給される

・遺族基礎年金を受けることができる遺族があるときは、死亡一時金は支給されない

・死亡一時金は、一時金として支給される


<死亡者の要件 国民年金法52条の2>

・死亡日の前日において、第1号被保険者としての保険料納付済期間等を合算した期間が36月以上あること

・保険料納付済期間の月数を算入する

・4分の1免除期間は、その月数の4分の3を算入する

・半額免除期間は、その月数の2分の1を算入する

・4分の3免除期間は、その月数の4分の1を算入する

・全額免除期間は、死亡一時金の36月要件には算入しない

・死亡した者が老齢基礎年金又は障害基礎年金を受けたことがあるときは、死亡一時金は支給されない


<遺族の範囲 国民年金法52条の3>

・死亡一時金を受けることができる遺族は、死亡した者と生計を同じくしていた者に限られる

・遺族の範囲は、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹である

・支給順位も、配偶者、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順である


<死亡一時金の額 国民年金法52条の4>

・36月以上180月未満の場合、120,000円

・180月以上240月未満の場合、145,000円

・240月以上300月未満の場合、170,000円

・300月以上360月未満の場合、220,000円

・360月以上420月未満の場合、270,000円

・420月以上の場合、320,000円

・付加保険料納付済期間が36月以上ある場合は、8,500円が加算される


<寡婦年金との関係 国民年金法52条の6>

・寡婦年金を受けることができる場合で、死亡一時金も受けることができるときは、いずれか一方を選択する

・寡婦年金と死亡一時金は併給されない


<請求期限>

・死亡一時金は、死亡日の翌日から2年を経過すると請求できない




この記事では遺族基礎年金まとめについてご紹介しました。

次回に続きます!










 


 
 

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