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■その他の賃金の支払い

  • 執筆者の写真: 筒井
    筒井
  • 2025年1月11日
  • 読了時間: 5分

ここではその他の賃金の支払いについてお伝えします。



【非常時払・休業手当・出来高払制の保障給】


<非常時払(労基法25条、労基則9条)>

労働者が非常の場合の費用に充てるため請求したときは、使用者は、賃金支払期日前であっても、既往の労働に対する賃金を支払わなければならない。


<非常の場合(労基則9条)>

・労働者又は労働者の収入によって生計を維持する者が出産し、疾病にかかり、又は災害を受けた場合

・労働者又は労働者の収入によって生計を維持する者が結婚し、又は死亡した場合

・労働者又は労働者の収入によって生計を維持する者が、やむを得ない事由により1週間以上帰郷する場合


<非常時払の対象(労基法25条)>

支払対象となるのは、請求時までに既に行った労働に対する賃金であり、将来の労働に対する賃金を前払いするものではない。


<休業手当(労基法26条)>

使用者の責に帰すべき事由による休業の場合、使用者は、休業期間中、その労働者に平均賃金の100分の60以上の休業手当を支払わなければならない。


<使用者の責に帰すべき事由(労基法26条)>

経営上又は管理上の障害など、使用者側に起因する休業が該当する。


<一部の労働者によるストライキと休業手当(労基法26条、昭和24年12月2日基収3281号)>

一部の労働者がストライキを行ったため、残りの労働者を就業させることができない場合又は就業させても無意味となる場合は、使用者が残りの労働者の就業を拒否しても、使用者の責に帰すべき事由による休業には該当せず、休業手当の支払義務はない。


<出来高払制の保障給(労基法27条)>

出来高払制その他の請負制で使用する労働者については、使用者は、労働時間に応じて一定額の賃金を保障しなければならない。


<保障給の額(労基法27条)>

保障給の具体的な割合は法定されていないが、平均賃金の100分の60以上が目安とされる。



【平均賃金の算定方法】


<原則(労基法12条1項)>

平均賃金は、算定事由発生日以前3か月間に支払われた賃金総額を、その期間の総日数で除して算定する。

平均賃金=算定事由発生日以前3か月間の賃金総額÷その期間の総日数

算定事由発生日は算定期間に含めず、賃金締切日がある場合は、直前の賃金締切日から起算する。


<賃金締切日がある場合(労基法12条2項)>

賃金締切日がある場合、平均賃金の算定期間は、算定事由発生日の直前の賃金締切日から起算する。


<3か月の意味(労基法12条1項・2項)>

3か月は暦による3か月をいい、算定期間が3か月未満である場合は、その期間について算定する。


<解雇予告手当の算定事由発生日(労基法12条、20条、昭和39年6月12日基収2316号)>

解雇予告手当の平均賃金を算定すべき事由の発生日は、解雇を予告した日である。労働者の同意を得て解雇日を変更した場合であっても、当初に解雇を予告した日を基準とする。


<賃金総額から除外するもの(労基法12条4項)>

・臨時に支払われた賃金

・3か月を超える期間ごとに支払われる賃金

・通貨以外のもので支払われた賃金のうち、法令又は労働協約の定めに基づかないもの


<通勤定期券(労基法12条4項)>

6か月分の通勤定期券等であっても、各月分の賃金をまとめて前払いしたものと認められるため、「3か月を超える期間ごとに支払われる賃金」には該当せず、算定期間に対応する額を賃金総額に算入する。


<算定期間及び賃金総額から除外するもの(労基法12条3項)>

次の期間がある場合は、その日数及びその期間中の賃金を算定基礎から除外する。

・業務上の負傷又は疾病による療養のため休業した期間

・産前産後休業期間

・使用者の責に帰すべき事由による休業期間

・育児休業又は介護休業期間

・試みの使用期間


<年次有給休暇>

年次有給休暇を取得した日は算定期間から除外されず、その日数及び支払われた賃金を算定基礎に含める。


<日給制・時間給制・出来高払制等の最低保障(労基法12条1項1号)>

賃金の全部又は一部が日給制、時間給制、出来高払制その他の請負制による場合は、原則による計算額と最低保障額を比較し、高い方を平均賃金とする。

最低保障額=算定期間中の当該賃金総額÷算定期間中の労働日数×100分の60


<月給等と出来高給等が併給される場合(労基法12条1項1号)>

月給等の賃金について原則の方法で算定した額に、日給、時間給又は出来高給等について算定した最低保障額を加えた額と、全賃金を原則の方法で算定した額を比較し、高い方を平均賃金とする。


<月給部分と出来高給部分の算定(労基法12条1項2号)>

賃金の一部が月、週その他一定期間によって定められ、他の部分が日、時間、出来高払制その他の請負制によって定められている場合の最低保障額は、次の合算額とする。

・一定期間によって定められた賃金総額÷算定期間の総日数

・日給、時間給又は出来高給等の賃金総額÷算定期間中の労働日数×100分の60


<試みの使用期間中に算定事由が発生した場合(労基則3条)>

試みの使用期間中に平均賃金を算定すべき事由が発生した場合は、その期間をすべて除外するのではなく、試みの使用を開始した日から算定事由発生日の前日までの期間及び賃金により算定する。




この記事ではその他の賃金の支払いについてご紹介しました。

次回に続きます!



 


 
 

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