確定拠出年金法
- 筒井

- 8月18日
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更新日:8月19日
ここでは確定拠出年金法についてお伝えします。
(目的)
第一条 この法律は、少子高齢化の進展、高齢期の生活の多様化等の社会経済情勢の変化にかんがみ、個人又は事業主が拠出した資金を個人が自己の責任において運用の指図を行い、高齢期においてその結果に基づいた給付を受けることができるようにするため、確定拠出年金について必要な事項を定め、国民の高齢期における所得の確保に係る自主的な努力を支援し、もって公的年金の給付と相まって国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。
(定義)
第二条 この法律において「確定拠出年金」とは、企業型年金及び個人型年金をいう。
2 この法律において「企業型年金」とは、厚生年金適用事業所の事業主が、単独で又は共同して、次章の規定に基づいて実施する年金制度をいう。
3 この法律において「個人型年金」とは、連合会が、第三章の規定に基づいて実施する年金制度をいう。
4 この法律において「厚生年金適用事業所」とは、厚生年金保険法(昭和二十九年法律第百十五号)第六条第一項の適用事業所及び同条第三項の認可を受けた適用事業所をいう。
5 この法律において「連合会」とは、国民年金基金連合会であって、個人型年金を実施する者として厚生労働大臣が全国を通じて一個に限り指定したものをいう。
6 この法律において「第一号等厚生年金被保険者」とは、厚生年金保険の被保険者のうち厚生年金保険法第二条の五第一項第一号に規定する第一号厚生年金被保険者(以下「第一号厚生年金被保険者」という。)又は同項第四号に規定する第四号厚生年金被保険者(以下「第四号厚生年金被保険者」という。)をいう。
7 この法律において「確定拠出年金運営管理業」とは、次に掲げる業務(以下「運営管理業務」という。)の全部又は一部を行う事業をいう。
一 確定拠出年金における次のイからハまでに掲げる業務(連合会が行う個人型年金加入者の資格の確認に係る業務その他の厚生労働省令で定める業務を除く。以下「記録関連業務」という。)
イ 企業型年金加入者及び企業型年金運用指図者並びに個人型年金加入者及び個人型年金運用指図者(以下「加入者等」と総称する。)の氏名、住所、個人別管理資産額その他の加入者等に関する事項の記録、保存及び通知
ロ 加入者等が行った運用の指図の取りまとめ及びその内容の資産管理機関(企業型年金を実施する事業主が第八条第一項の規定により締結した契約の相手方をいう。以下同じ。)又は連合会への通知
ハ 給付を受ける権利の裁定
二 確定拠出年金における運用の方法の選定及び加入者等に対する提示並びに当該運用の方法に係る情報の提供(以下「運用関連業務」という。)
8 この法律において「企業型年金加入者」とは、企業型年金において、その者について企業型年金を実施する厚生年金適用事業所の事業主により掛金が拠出され、かつ、その個人別管理資産について運用の指図を行う者をいう。
9 この法律において「企業型年金運用指図者」とは、企業型年金において、その個人別管理資産について運用の指図を行う者(企業型年金加入者を除く。)をいう。
10 この法律において「個人型年金加入者」とは、個人型年金において、掛金を拠出し、かつ、その個人別管理資産について運用の指図を行う者をいう。
11 この法律において「個人型年金運用指図者」とは、個人型年金において、その個人別管理資産について運用の指図を行う者(個人型年金加入者を除く。)をいう。
12 この法律において「個人別管理資産」とは、企業型年金加入者若しくは企業型年金加入者であった者又は個人型年金加入者若しくは個人型年金加入者であった者に支給する給付に充てるべきものとして、一の企業型年金又は個人型年金において積み立てられている資産をいう。
13 この法律において「個人別管理資産額」とは、個人別管理資産の額として政令で定めるところにより計算した額をいう。
第二節 企業型年金加入者等
(企業型年金加入者)
第九条 実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者は、企業型年金加入者とする。
2 次の各号のいずれかに該当する者は、前項の規定にかかわらず、企業型年金加入者としない。
一 実施事業所に使用される第一号等厚生年金被保険者が企業型年金加入者となることについて企業型年金規約で一定の資格を定めた場合における当該資格を有しない者
二 企業型年金の老齢給付金の受給権を有する者又はその受給権を有する者であった者
(資格取得の時期)
第十条 企業型年金加入者は、次の各号のいずれかに該当するに至った日に、企業型年金加入者の資格を取得する。
一 実施事業所に使用されるに至ったとき。
二 その使用される事業所若しくは事務所(以下「事業所」という。)又は船舶が、実施事業所となったとき。
三 実施事業所に使用される者が、第一号等厚生年金被保険者となったとき。
四 実施事業所に使用される者が、企業型年金規約により定められている資格を取得したとき。
(運用の方法の選定及び提示)
第二十三条 企業型年金加入者等に係る運用関連業務を行う確定拠出年金運営管理機関(運用関連業務を行う事業主を含む。以下「企業型運用関連運営管理機関等」という。)は、政令で定めるところにより、次に掲げる運用の方法のうち政令で定めるもの(次条第一項において「対象運用方法」という。)を、企業型年金加入者等による適切な運用の方法の選択に資するための上限として政令で定める数以下で、かつ、三以上(簡易企業型年金を実施する事業主から委託を受けて運用関連業務を行う確定拠出年金運営管理機関(運用関連業務を行う簡易企業型年金を実施する事業主を含む。)にあっては、二以上)で選定し、企業型年金規約で定めるところにより、企業型年金加入者等に提示しなければならない。
一 銀行その他の金融機関を相手方とする預金又は貯金の預入
二 信託会社又は信託業務を営む金融機関への信託
三 有価証券の売買
四 生命保険会社又は農業協同組合(農業協同組合法第十条第一項第十号の事業のうち生命共済の事業を行うものに限る。)その他政令で定める生命共済の事業を行う者への生命保険の保険料又は生命共済の共済掛金の払込み
五 損害保険会社への損害保険の保険料の払込み
六 前各号に掲げるもののほか、投資者の保護が図られていることその他の政令で定める要件に適合する契約の締結
2 前項の規定による運用の方法の選定は、その運用から生ずると見込まれる収益の率、収益の変動の可能性その他の収益の性質が類似していないことその他政令で定める基準に従って行われなければならない。
3 企業型運用関連運営管理機関等は、前二項の規定により運用の方法の選定を行うに際しては、資産の運用に関する専門的な知見に基づいて、これを行わなければならない。


