不服申立て・再審請求まとめ
- 筒井

- 7月14日
- 読了時間: 3分
更新日:8月17日
分野 | 不服があるときの対応 | 担当者 or 機関 |
🧓 雇用保険 | 審査請求 → 再審査請求 | ✅ 雇用保険審査官 → ✅ 雇用保険審査会 |
🏥 健康保険・厚生年金保険 | 審査請求 → 再審査請求 | ✅ 社会保険審査官 → ✅ 社会保険審査会 |
🧓 国民年金 | 審査請求 → 再審査請求 | ✅ 社会保険審査官 → ✅ 社会保険審査会(厚生年金と同じ!) |
🛠 労災保険(労働者災害補償保険) | 審査請求 → 再審査請求 | ✅ 労働保険審査官 → ✅ 労働保険審査会 |
💼 労働基準法(監督署の処分) | すぐ再審査請求(※審査請求なし) | ✅ 労働基準局長(都道府県労働局) |
📝 行政全般(例:国税など) | 審査請求 or 異議申立て | ✅ 行政不服審査法に基づく対応 |
ステップ | 期限 |
審査請求 | 原則 処分から60日以内 |
再審査請求 | 原則 審査請求の裁決から30日以内 |
【労災保険給付の審査請求における棄却みなし】
<根拠>
・労働者災害補償保険法 第38条第2項
<内容>
・労災保険給付について審査請求を行った日から3か月を経過しても、審査請求に対する決定がない場合
・労働者災害補償保険審査官は、その審査請求を棄却したものとみなすことができる
【障害補償給付の審査請求人適格(相続人の場合)】
<審査請求人適格を有する者>
・保険給付に関する決定に不服のある者
・原処分を受けた者
・原処分を受けた者が請求前に死亡した場合、その相続人
<適格が認められる具体例>
・障害補償給付の支給処分を受けた者が、審査請求前に死亡した場合
→ 相続人が審査請求人適格を有する
<適格が認められない例外>
・遺族補償給付の不支給決定処分を受けた者が請求前に死亡した場合
→ 相続人には適格なし
【健康保険|処分に含まれる範囲まとめ】
<取消訴訟の対象となる処分>
・被保険者の資格に関する処分
(資格の取得・喪失・適用除外など)
・標準報酬に関する処分
(標準報酬月額・標準賞与額の決定・改定など)
・保険給付に関する処分
(傷病手当金、出産手当金、高額療養費などの給付に関する決定)
→ これらについては、社会保険審査官の審査請求 → 社会保険審査会の再審査請求を経なければ、処分取消の訴えを提起できない。
<処分に含まれないもの>
・徴収に関する処分
(保険料の賦課・徴収・滞納処分など)
→ 審査請求の対象外。直接取消訴訟を提起できる。
【雇用保険|確認処分と給付処分の関係】
<確認処分>
・資格要件に関する行政処分(雇用保険法第9条)。
・具体例:被保険者資格の有無、受給資格の有無、被保険者期間の計算。
・ここで「資格なし」と判断された場合 → その時点で不服申立て(審査請求)を行う必要がある。
<給付処分>
・基本手当など実際の給付に関する処分。
・確認処分が前提になっているため、確認処分で「資格なし」と確定した後は、その内容を給付処分の不服理由として争うことはできない。
<ポイント>
・確認処分=要件チェック、給付処分=実際の給付。
・確認処分に不服があるなら、その段階で審査請求する。
・「資格なし」と確定したら、給付処分の段階では争えない。


