■確定拠出年金法(国民年金基金連合会)
更新日:8月4日
ここでは国民年金基金連合会についてお伝えします。
【国民年金基金連合会と国民年金基金の違い|役割まとめ】
<国民年金基金とは(国民年金法115条)>
・国民年金基金は、国民年金の第1号被保険者等が、老齢基礎年金に上乗せする年金を確保するために任意で加入する制度である。
・加入員の掛金を原資として、老齢に関する年金又は一時金を支給する。
・国民年金基金には、全国国民年金基金と、同種の事業又は業務に従事する者を対象とする職能型国民年金基金がある。
・各国民年金基金は、それぞれ法人格を有し、加入員の資格管理、掛金の徴収及び年金給付等を行う。
<国民年金基金連合会とは(国民年金法137条以下)>
・国民年金基金連合会は、国民年金基金が共同して設立する連合体であり、法人とする。
・個々の国民年金基金に加入する者が直接加入する基金ではなく、各国民年金基金を構成員とする全国的な組織である。
・国民年金基金を中途脱退した者や、解散した国民年金基金の加入員等に係る年金原資を引き継ぎ、年金又は一時金の支給を行う。
・国民年金基金の事業の健全な発展を図るため、基金相互の連絡調整その他必要な事業を行う。
<個人型確定拠出年金との関係(確定拠出年金法2条・60条)>
・国民年金基金連合会は、国民年金法に基づいて設立される法人であるが、確定拠出年金法に基づく個人型確定拠出年金(iDeCo)の実施主体でもある。
・確定拠出年金法において、個人型年金を実施する国民年金基金連合会は、単に「連合会」と表記される。
・国民年金基金連合会は、個人型年金の規約を定め、加入者の資格確認、掛金の収納、個人別管理資産の移換及び給付に関する事務等を行う。
・国民年金基金連合会は、個人型年金の運営管理業務を確定拠出年金運営管理機関に委託しなければならない。
・国民年金基金連合会から委託を受けた確定拠出年金運営管理機関は、政令で定めるところにより、委託を受けた運営管理業務の一部を他の確定拠出年金運営管理機関に再委託することができる。
<国民年金基金連合会と国民年金基金の違い>
・国民年金基金は、加入員から掛金を徴収し、加入員に老齢年金等を支給する上乗せ年金制度の実施主体である。
・国民年金基金連合会は、各国民年金基金を構成員とし、中途脱退者等に係る年金原資の管理及び給付並びにiDeCoの実施等を行う全国的な組織である。
・国民年金基金の設立認可及び監督を行うのは厚生労働大臣であり、国民年金基金連合会が各基金を認可するものではない。
・国民年金基金連合会が、財政難となった基金の不足額を当然に補填したり、各基金の積立金を自由に再配分したりする制度ではない。
・国民年金保険料の免除、納付猶予及び追納は国民年金本体の事務であり、国民年金基金連合会の主要業務ではない。
<試験上の区別>
・「国民年金基金」=第1号被保険者等の老齢基礎年金に上乗せする年金制度。
・「国民年金基金連合会」=国民年金基金の連合体であり、iDeCoの実施主体。
・確定拠出年金法における「連合会」=国民年金基金連合会。
・確定給付企業年金法における「企業年金連合会」とは別の法人である。
【Government Pension Investment Fund(GPIF)|年金積立金管理運用独立行政法人】
<正式名称>
年金積立金管理運用独立行政法人(Government Pension Investment Fund)
<目的>
公的年金制度の安定運営を図るため、厚生年金保険・国民年金の積立金を安全かつ効率的に運用すること
<設立根拠>
独立行政法人通則法およびGPIF法(年金積立金管理運用独立行政法人法)
<運用の対象>
・厚生年金保険の積立金
・国民年金の積立金
※国庫や保険料収入のうち、将来の給付に備えて積み立てられた分を運用
<主な業務>
・年金積立金の資産運用(債券・株式・外国資産などを含む)
・基本ポートフォリオの策定と見直し(例:国内債券25%、国内株式25%、外国債券25%、外国株式25%)
・運用委託先の選定・監督(信託銀行や投資顧問会社など)
・運用成果・リスクの分析と報告(毎年、運用実績を公表)
<運用方針>
・長期的・安定的な運用が原則
・インフレリスクや経済変動に備えて分散投資を行う
・過度なリスクを避けるため、一定の安全性を確保した資産構成
<位置づけ>
・GPIFはあくまで運用専門の機関であり、実際の年金給付には関与しない
・厚生労働省の所管のもと、独立した法人として運営されている
<規模感(参考:2024年度)>
・世界最大級の年金運用機関
・運用資産残高は約200兆円超(※年度により変動)
<備考>
・運用損益は国民の年金財政に直結するため、透明性・説明責任が重視される
・近年はESG投資(環境・社会・ガバナンスを意識した投資)も重視
【確定拠出年金|企業型と個人型の掛金の流れ比較】
<企業型確定拠出年金>
・掛金を出すのは事業主(企業)。
・掛金の納付先は「運営管理機関」(信託銀行・保険会社など)。
・国民年金基金連合会は関与しない。
<個人型確定拠出年金(iDeCo)>
・掛金を出すのは加入者本人。
・掛金の納付先は「国民年金基金連合会」。
・国民年金基金連合会が掛金をとりまとめ、指定の運営管理機関に振り分ける。
・加入受付・掛金管理なども国民年金基金連合会が担当。
<押さえたいポイント>
・企業型と個人型で掛金の流れと納付先が異なる。
・個人型(iDeCo)は必ず国民年金基金連合会を経由する。
・企業型は国民年金基金連合会を経由しない。
【個人型年金(iDeCo)|年1回以上拠出ルールと制度の変遷(確定拠出年金法68条1項)】
<基本ルール>
・個人型年金(iDeCo)加入者は、政令で定めるところにより、年1回以上、定期的に掛金を拠出する義務がある
・完全に拠出をゼロにして積立を停止することは原則不可(制度上は“積立を継続する”ことが前提)
<制度開始当初(2001年〜)>
・制度発足時から「年1回以上」の拠出義務は存在
・拠出額は年単位・月単位で設定できたが、年1回以上は必須
・完全な任意積立型(拠出自由型)にはしていない
<柔軟化された部分>
・掛金額の変更:年1回変更可能(途中で増額・減額)
・拠出の中断(休止制度):特定の事情がある場合、掛金拠出を一定期間停止できる(休止中は新たな積立なし)
例:収入減少、加入資格の喪失、企業型年金への移行など
・休止制度利用後も、再開時は再び「年1回以上」の拠出義務が復活
この記事では国民年金基金連合会についてご紹介しました。
次回に続きます!
