■児童・年少者の労働
- 筒井

- 2024年7月28日
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更新日:7月18日
ここでは児童・年少者の労働についてお伝えします。
【児童・年少者の労働(労基法56条〜64条)】
<年齢区分(労基法56条・57条)>
・児童とは、満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了するまでの者をいう。
・年少者とは、満18歳に満たない者をいい、児童も年少者に含まれる。
<児童の使用禁止と例外(労基法56条)>
使用者は、原則として児童を労働者として使用してはならない。
ただし、次の場合は、所轄労働基準監督署長の許可を受け、修学時間外に使用することができる。
①満13歳以上の児童
労基法別表第1第1号から第5号までに掲げる事業以外の事業に係る職業で、児童の健康及び福祉に有害でなく、かつ、労働が軽易な場合
②満13歳未満の児童
映画の製作又は演劇の事業で、児童の健康及び福祉に有害でなく、かつ、労働が軽易な場合
<年齢証明書等の備付け(労基法57条)>
・満18歳未満の年少者を使用する場合は、年齢を証明する戸籍証明書を事業場に備え付けなければならない。
・許可を受けて児童を使用する場合は、学校長の証明書及び親権者又は後見人の同意書も備え付けなければならない。
<未成年者の労働契約(労基法58条)>
・親権者又は後見人は、未成年者に代わって労働契約を締結してはならない。
・労働契約が未成年者に不利であると認められる場合は、親権者、後見人又は所轄労働基準監督署長が、将来に向かって労働契約を解除することができる。
<未成年者の賃金(労基法59条)>
・未成年者は、独立して賃金を請求することができる。
・親権者又は後見人は、未成年者に代わって賃金を受け取ってはならない。
<児童の労働時間(労基法60条第2項)>
許可を受けて使用する児童の労働時間は、修学時間を通算して、1週間について40時間、1日について7時間を超えてはならない。
<年少者の労働時間・休日の原則(労基法60条第1項)>
満18歳未満の年少者には、原則として次の規定を適用することができない。
・1か月単位の変形労働時間制
・フレックスタイム制
・1年単位の変形労働時間制
・1週間単位の非定型的変形労働時間制
・36協定による時間外労働及び休日労働
・労働時間及び休憩の特例
ただし、災害その他避けることのできない事由による臨時の必要がある場合等の時間外・休日労働は認められる。
<年少者の休憩の一斉付与(労基法34条第2項・40条・60条第1項)>
満18歳未満の年少者には、労基法40条による休憩の一斉付与の特例は適用されない。
そのため、接客娯楽業など、通常は業種によって休憩を一斉に与える必要がない事業であっても、年少者には原則として休憩を一斉に与えなければならない。
ただし、休憩の一斉付与を除外する労使協定を締結した場合は、年少者についても休憩を一斉に与える必要はない。
<年少者の労働時間の例外(労基法60条第3項)>
満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終了した後から満18歳に達するまでの者は、次の方法により労働させることができる。
①1週間の労働時間が40時間を超えない範囲内で、1週間のうち1日の労働時間を4時間以内に短縮する場合に、他の日の労働時間を10時間まで延長すること
②1週間48時間、1日8時間を超えない範囲内で、1か月単位又は1年単位の変形労働時間制により労働させること
<深夜業の禁止(労基法61条)>
・満18歳未満の年少者は、原則として午後10時から午前5時まで使用してはならない。
・許可を受けて使用する児童は、原則として午後8時から午前5時まで使用してはならない。
・交替制によって使用する満16歳以上の男性には、深夜業の禁止は適用されない。
・農林業、畜産業、養蚕業、水産業、保健衛生業及び電話交換業務には、深夜業の禁止は適用されない。
<演劇子役の深夜業の特例(労基法61条5項)>
・演劇の事業に使用される児童が演技を行う業務に従事する場合は、当分の間、午後9時から午前6時まで使用してはならない。
<危険有害業務の就業制限(労基法62条)>
満18歳未満の年少者を、重量物を取り扱う業務、運転中の機械の危険な部分を扱う業務、有害物を取り扱う業務その他の危険又は有害な業務に就かせてはならない。
<坑内労働の禁止(労基法63条)>
満18歳未満の年少者を坑内で労働させてはならない。
<帰郷旅費(労基法64条)>
満18歳未満の年少者が解雇の日から14日以内に帰郷する場合は、使用者が必要な旅費を負担しなければならない。
ただし、年少者の責めに帰すべき事由による解雇について、使用者が所轄労働基準監督署長の認定を受けた場合は、この限りでない。
【年少者の深夜業に関する特例(労基法37条4項・61条1項〜3項)】
<原則(労基法61条1項)>
満18歳未満の年少者は、原則として午後10時から午前5時までの間に使用してはならない。
<満16歳以上の男性の特例(労基法61条1項ただし書)>
交替制によって使用する満16歳以上の男性については、深夜業の禁止は適用されない。
この特例について、所轄労働基準監督署長の許可は不要。
<交替制による30分間の特例(労基法61条2項・3項)>
交替制によって労働させる事業では、所轄労働基準監督署長の許可を受けることにより、次の取扱いが認められる。
①深夜業の時間帯が午後10時から午前5時までの場合
午後10時30分まで労働させることができる。
②厚生労働大臣が地域又は期間を限って、深夜業の時間帯を午後11時から午前6時までとした場合
午前5時30分から労働させることができる。
<深夜割増賃金(労基法37条4項)>
深夜業の禁止が解除され、年少者を適法に深夜労働させることができる場合でも、深夜割増賃金の支払義務はなくならない。
・午後10時から午後10時30分まで労働させた場合は、25%以上の深夜割増賃金を支払う。
・深夜業の時間帯が午後11時から午前6時までとされている場合に、午前5時30分から労働させたときは、午前5時30分から午前6時までについて25%以上の深夜割増賃金を支払う。
<満18歳到達後の取扱い(労基法37条4項・61条1項)>
満18歳に達した後は、年少者に対する深夜業の禁止は適用されない。
ただし、深夜業の時間帯に労働させた場合は、25%以上の深夜割増賃金を支払わなければならない。
この記事では児童・年少者の労働についてご紹介しました。
次回に続きます!