top of page

■割増賃金・代替休暇

  • 執筆者の写真: 筒井
    筒井
  • 2025年10月23日
  • 読了時間: 5分

更新日:8月2日

ここでは割増賃金についてお伝えします。



【割増賃金まとめ(労働基準法37条)】

<基本ルール(労基法37条第1項・第4項)>

使用者が労働者に法定時間外労働、法定休日労働又は深夜労働をさせた場合は、通常の労働時間又は労働日の賃金に、法定の割増率による割増賃金を加えて支払わなければならない。


<時間外労働の割増率(労基法37条第1項、割増賃金令)>

法定労働時間を超える労働については、通常の労働時間の賃金の25%以上の割増賃金を支払わなければならない。


<法定休日労働の割増率(労基法37条第1項、割増賃金令)>

労基法33条又は36条第1項により法定休日に労働させた場合は、その時間の労働について、通常の労働日の賃金の35%以上の割増賃金を支払わなければならない。法定休日以外の所定休日に労働させても、休日労働の35%以上の割増率は適用されないが、その労働により週の法定労働時間を超えた場合は、時間外労働の割増賃金が必要となる。


<深夜労働の割増率(労基法37条第4項)>

午後10時から午前5時までの深夜に労働させた場合は、通常の労働時間の賃金の25%以上の割増賃金を支払わなければならない。


<割増率が重複する場合(労基法37条第1項・第4項)>

時間外労働が深夜労働と重なる場合は50%以上、法定休日労働が深夜労働と重なる場合は60%以上の割増賃金を支払わなければならない。法定休日の労働については、1日8時間を超えても時間外労働の割増率は加算されない。


<1か月60時間を超える時間外労働(労基法37条第1項ただし書)>

1か月について60時間を超える法定時間外労働については、通常の労働時間の賃金の50%以上の割増賃金を支払わなければならない。中小企業にも適用される。1か月60時間を超える時間外労働が深夜労働と重なる場合は、75%以上の割増賃金を支払わなければならない。


<割増賃金の計算(労基法37条)>

通常の賃金に加えて支払う割増部分の額は、1時間当たりの基礎賃金に割増率及び対象時間数を乗じて計算する。割増賃金を含む支払総額は、1時間当たりの基礎賃金に1と割増率を合計した率及び対象時間数を乗じて計算する。


<出来高払制その他の請負制の場合の計算(労基法37条第1項・第4項、労基則19条第1項第6号)>

賃金が出来高払制その他の請負制によって定められている場合、割増賃金の計算の基礎となる1時間当たりの賃金額は、賃金算定期間における出来高払制その他の請負制による賃金の総額を、その賃金算定期間における総労働時間数で除して算定する。総所定労働時間数では除さない。


<割増賃金の基礎から除外される賃金(労基法37条第5項、労基則21条)>

割増賃金の基礎となる賃金には、次の賃金を算入しない。

①家族手当

②通勤手当

③別居手当

④子女教育手当

⑤住宅手当

⑥臨時に支払われた賃金

⑦1か月を超える期間ごとに支払われる賃金


<除外賃金の判断>

割増賃金の基礎から除外できるかどうかは、手当の名称ではなく、実質によって判断する。除外賃金に該当しない賃金は、原則としてすべて割増賃金の基礎に算入する。


<住宅手当の取扱い(労基法37条第5項、労基則21条、平成11年3月31日基発170号)>

割増賃金の基礎に算入しない住宅手当とは、住宅に要する費用に応じて算定される手当をいう。住宅の形態ごとに一律の定額で支給するものや、住宅費用にかかわらず一律に支給するものは住宅手当に該当せず、割増賃金の基礎に算入しなければならない。



【代替休暇制度(労基法37条第3項)】


<代替休暇制度(労基法37条第3項)>

1か月60時間を超える法定時間外労働について労使協定を締結した場合は、労働者の意思により、50%以上の割増率のうち通常の時間外労働に対する割増率を超える部分の支払に代えて、有給の代替休暇を与えることができる。通常の時間外労働に対する25%以上の割増賃金は、代替休暇を取得する場合でも支払わなければならない。


<代替休暇に関する労使協定(労基則19条の2第1項)>

代替休暇制度を設ける場合は、労使協定に、代替休暇として与えることができる時間数の算定方法、代替休暇の単位、代替休暇を与えることができる期間及び代替休暇の取得日の決定方法等を定めなければならない。


<代替休暇の付与期間(労基則19条の2第1項)>

代替休暇は、1か月60時間を超える法定時間外労働があった月の末日の翌日から2か月以内に与えなければならない。


<代替休暇の単位(労基則19条の2第1項第2号)>

代替休暇の単位は、1日又は半日とする。代替休暇として与えることができる時間数が1日又は半日に満たない場合であっても、労使協定で定めることにより、時間単位年休その他事業場の既存の通常の労働時間の賃金が支払われる休暇と合わせて、1日又は半日の休暇として与えることができる。


<代替休暇を取得しない場合(労基法37条第3項)>

労働者が代替休暇を取得しない場合は、使用者は、1か月60時間を超える法定時間外労働について、50%以上の割増率による割増賃金を支払わなければならない。



<1か月単位の変形労働時間制における時間外労働(労基法32条の2、37条、平6.3.31基発181号)>

1か月単位の変形労働時間制において割増賃金の対象となる時間外労働は、次の時間である。

①1日について、労使協定又は就業規則等で1日の法定労働時間を超える時間を定めた日はその時間を超えて労働した時間、それ以外の日は1日の法定労働時間を超えて労働した時間

②1週間について、労使協定又は就業規則等で週の法定労働時間を超える時間を定めた週はその時間を超えて労働した時間、それ以外の週は週の法定労働時間を超えて労働した時間。ただし、①で時間外労働となる時間を除く。

③変形期間について、変形期間における法定労働時間の総枠を超えて労働した時間。ただし、①又は②で時間外労働となる時間を除く。




この記事では割増賃金についてご紹介しました。

次回に続きます!











 


 
 

関連記事

すべて表示
作成及び届出の義務

「就業規則で定める基準に達しない労働条件を定める労働契約は、 その部分については、無効(※)となります(労働基準法第93条、労働契約法第12条)。」 ※無効となった部分は、就業規則で定める基準が適用されます。 「就業規則に記載する内容には、必ず記載しなければならない事項(絶対的必要記載事項)と、当該事業場で定めをする場合に記載しなければならない事項(相対的必要記載事項)があります(労働基準法第89

 
 
■請求権の消滅時効

ここでは請求権の消滅時効についてお伝えします。 【請求権の消滅時効(労基法115条・附則143条3項)】 <賃金請求権(労基法115条・附則143条3項)> ・退職手当を除く賃金の請求権は、権利を行使することができる時から5年間行使しないときは、時効によって消滅する。 ・ただし、当分の間は3年間とされる。 ・未払賃金、割増賃金、休業手当などが該当する。 <退職手当請求権(労基法115条)> ・退職

 
 
■労働者名簿

ここでは労働者名簿についてお伝えします。 【労働者名簿(労基法107条)】 <調製義務(労基法107条1項)> 使用者は、各事業場ごとに、各労働者について労働者名簿を調製しなければならない。 ただし、日日雇い入れられる者については、労働者名簿を調製する義務はない。 なお、日日雇い入れられる者についても、賃金台帳は調製しなければならない。 <記載事項(労基法107条1項、労基則53条)> 労働者名簿

 
 

合同会社Bounce

 103-0027 東京都中央区日本橋2丁目2番3号 RISHEビル UCF402

info@bounce-service.com

営業時間:平日 10:00~17:00
2019年設立 法人番号5010003030195 

©2023 合同会社Bounce。Wix.com で作成されました。

bottom of page