□厚生年金保険(船員保険との関係)
更新日:8月13日
ここでは船員保険との関係についてお伝えします。
【船員関係|まとめ】
<船員保険とは>
・船員を対象とする社会保険制度。
・現在の船員保険は、主として職務外の疾病・負傷・死亡・出産等に関する給付や、船員独自の給付を行う。
・船員の年金は厚生年金保険、職務上の災害は原則として労災保険、失業等は雇用保険で取り扱われる。
<船員保険と厚生年金保険>
・船員保険の年金部門は、昭和61年4月に厚生年金保険へ統合された。
・現在、船員は厚生年金保険の被保険者となる。
・旧船員保険の被保険者期間については、厚生年金保険の被保険者期間として扱う際に経過的な特例がある。
・なお、平成22年1月に厚生年金へ統合されたわけではない。平成22年1月の改正は、主として職務上の疾病・年金部門を労災保険へ統合したものである。
<平成22年1月の船員保険制度改正>
・平成22年1月1日から、船員保険の職務上の疾病・年金部門は労災保険へ統合された。
・失業に関する給付については雇用保険で取り扱われる。
・船員保険そのものが廃止されたわけではなく、現在も全国健康保険協会が船員保険事業を運営している。
【船員保険協議会】
<設置>
・全国健康保険協会に船員保険協議会を置く。
<目的>
・船員保険事業について、船舶所有者や被保険者等の意見を反映し、事業の円滑かつ適正な運営を図るために設置される。
<委員>
・委員は12人以内。
・船舶所有者、被保険者又はその意見を代表する者、船員保険事業の円滑かつ適正な運営に必要な学識経験を有する者のうちから、厚生労働大臣が任命する。
【船員と厚生年金保険料負担の特例】
<基本>
・厚生年金保険料は、原則として事業主と被保険者がそれぞれ2分の1ずつ負担する。
<船舶と陸上事業所に同時に使用される場合>
・船舶に使用される厚生年金保険の被保険者が、同時に船舶以外の事業所にも使用される場合がある。
・この場合、船舶所有者以外の事業主は厚生年金保険料を負担せず、納付義務も負わない。
・船舶所有者が事業主負担分を負担し、被保険者負担分と合わせて保険料を納付する。
・したがって、船舶と陸上事業所の双方に使用されていても、保険料負担は船舶所有者側に一本化される。
【雇用保険|船員の取扱い】
<基本>
・船員であることだけを理由として、雇用保険の適用除外となるわけではない。
・船員についても、雇用保険法上の要件を満たせば被保険者となる。
<漁船に乗り組む船員>
・一定の漁船に乗り組むために雇用される船員は、雇用保険の適用除外となる場合がある。
・ただし、1年を通じて雇用される者等は、この適用除外には該当しない。
・そのため、「漁船に乗り組む船員はすべて雇用保険の被保険者にならない」と覚えるのは誤りであり、1年を通じて雇用されるかどうか等で判断する。
【雇用保険|高年齢者と日雇労働被保険者】
<年齢による適用>
・現在は、70歳以上であることだけを理由として雇用保険の適用除外にはならない。
・65歳以上の者でも、要件を満たせば高年齢被保険者となる。
<日雇労働被保険者>
・日雇労働者についても、雇用保険法所定の要件を満たせば日雇労働被保険者となる。
・「70歳以上は日雇労働被保険者になれない」という一般的な年齢制限はない。
・したがって、「70歳以上は原則適用除外だが、船員だけ例外的に日雇労働被保険者になれる」という整理はしない。
【旧船員保険の年金に関する経過措置】
<基本>
・船員保険の年金部門は、昭和61年4月に厚生年金保険へ統合された。
・旧船員保険の被保険者期間については、厚生年金保険の被保険者期間として計算する際に経過的な特例が設けられている。
・船員保険の年金部門の厚生年金への統合時期は昭和61年4月であり、平成22年1月ではない。
・平成22年1月は、職務上の疾病・年金部門が労災保険へ統合された時期として区別する。
この記事では船員保険との関係についてご紹介しました。
次回に続きます!
