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けがや病気になった場合の厚生年金保険の給付

  • 執筆者の写真: 筒井
    筒井
  • 2024年8月24日
  • 読了時間: 3分

更新日:7月31日

ここではけがや病気になった場合の厚生年金保険の給付についてお伝えします。



厚生年金保険に加入しており、けがや病気になった場合

被保険者とその被扶養者についても様々な保険給付を受けることができます。



●老齢厚生年金

65歳以上で、厚生年金保険料の納付と免除の期間が合計10年以上の場合支給される。

平均標準月額報酬×5.481/1000となる。


支給年齢を繰り上げた場合、0.4%減額

支給年齢を繰り下げた場合、0.7%増額される。



【高年齢再就職給付金】

60歳以上65歳未満で再就職した人が、60歳時点と比べて賃金が大きく下がった場合に、賃金低下を一部補填するために支給される給付金。

これは雇用保険から支給され、年金とは別制度。


<要件>

60歳以上65歳未満で再就職して雇用された者

雇用保険の基本手当(失業手当)を受給したことがある

再就職後の賃金が、60歳時点の75%未満であること

雇用保険の被保険者期間が原則5年以上(特例あり)

正社員・パートどちらでもOK


<支給額>

賃金が60歳時点の75%未満 → 差額の最大15%補填

賃金が60歳時点の61%未満 → 固定支給率15%

支給対象期間:最長2年間


<注意点>

老齢厚生年金との併給調整が必要なケースあり

申請は再就職後すみやかに(原則1ヶ月以内)

一定以上の賃金になると支給停止または打ち切り


※混同注意!

「高年齢再就職給付金」は雇用保険の制度であり、年金制度には同じ名前の制度は存在しない。

→ ただし、年金側にも「在職中の賃金と年金の調整(在職老齢年金)」という似たようなルールがある。



●障害厚生年金

障害等級1~3級の状態で

障害の原因となった傷病にかかる初診日に厚生年金保険の被保険者である場合で

初診日に属する月の前々月までの国民健康保険の納付と免除の期間が被保険者期間全体の2/3以上の場合か、直近1年間に滞納が無ければ支給される。


障害者等級2・3級であれば平均標準月額報酬×5.481/1000となる。

障害者等級1級であればその1.25倍になる。


また障害者等級1・2級であれば65歳未満の配偶者を扶養している場合

障害厚生年金に下記が加算される。


配偶者・・・224,700円×改定率



【厚生年金の障害手当金】

障害等3級よりも軽い状態で5年以内に傷病が治っている。

※症状が固定し治療の効果が期待できない場合も含む

障害の原因となった傷病にかかる初診日に厚生年金保険の被保険者である場合で

初診日に属する月の前々月までの厚生年金保険料の納付と免除の期間が被保険者期間全体の2/3以上の場合か、直近1年間に滞納が無ければ支給される。


平均標準月額報酬×5.481/1000の2年分を一時金で受け取れる。



●遺族厚生年金

死亡した人が下記の要件に該当する場合、支給されます。

  • 死亡日において被保険者であること

  • 5年以内の被保険者期間の傷病による死亡

  • 1・2級の障害厚生年金受給者

  • 厚生年金保険料の納付と免除の期間が合計25年以上の場合


死亡した被保険者の老齢厚生年金額×3/4


扶養されていた遺族(妻・18歳以下の子供・55歳以上の親など)は遺族厚生年金を受け取れます。



【寡婦加算】

遺族厚生年金を受け取っていて、子供が受け取っていない場合の

40歳~65歳未満の扶養されていた妻に支給される。

遺族基礎年金額×3/4





この記事ではけがや病気になった場合の厚生年金保険の給付についてご紹介しました。

次回に続きます!










 


 
 

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