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就業規則の作成義務
ここでは就業規則の作成義務についてお伝えします。 【就業規則の作成義務( 労働基準法第89条 )】 <作成義務> ・ 常時10人以上の労働者 (パート・アルバイトを含む)を使用する事業場では、就業規則を作成し、 労働基準監督署へ届け出る義務がある。 ・作成または変更の際には、 労働組合(ない場合は労働者代表)の意見を聴くことが必要 。 < 絶対的必要記載事項 > 必ず記載しなければならない基本ルール。 (記載がないとトラブルや無効のリスクがある) ・始業・終業時刻、休憩、休日、休暇、交替制勤務 ・賃金の決定・計算・支払方法、締切・支払時期、昇給 ・退職(解雇を含む) <補足ポイント> ・雇用契約書と内容が重複しても問題なし(むしろ就業規則には詳細に書く方が望ましい) ・制裁(減給・懲戒解雇など)は、記載がなければ原則「無効」 ・退職手当・賞与などは「定めを置く場合のみ」記載が必要 < 絶対的必要記載事項一覧表 > 区分 内容 ポイント補足 ① 労働時間等 始業・終業の時刻、休憩、休日、休暇、交替勤務の就業時転換 ※使用者の指揮命令下=

筒井
2024年8月21日読了時間: 3分
女性・妊婦さんの労働
ここでは女性・妊婦の労働についてお伝えします。 【妊産婦の保護と育児時間(労働基準法)】 <産前休業> ・出産予定日の6週間前(多胎妊娠の場合は14週間前)から、女性が請求した場合に休業できる。 ・この休業は「本人の請求により」取得する権利であり、事業主は拒否できない。 <産後休業> ・出産後8週間を経過しない女性を就業させてはならない。 ・ただし、産後6週間を経過した後、本人が希望し、医師が認めた場合は就業できる。 <妊婦に関する労働時間と作業の配慮> ・変形労働時間制を採用していても、妊婦が請求した場合には法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えて労働させることはできない。 ・また、妊婦が請求した場合、立ち仕事など妊婦に負担の大きい業務を軽易な業務に転換しなければならない。 <育児時間> ・満1歳未満の子を育てる女性労働者は、1日2回、それぞれ30分以上の「育児時間」を請求できる。 ・この時間は就業時間中に確保されるもので、事業主は拒否できない。 <目的> ・妊産婦および育児中の女性労働者の健康と福祉を保護し、母体・育児

筒井
2024年8月21日読了時間: 3分
児童・年少者の労働
ここでは児童・年少者の労働についてお伝えします。 【児童・年少者の労働まとめ(根拠:労基法56条・60条)】 <児童の定義と使用禁止> ・労働基準法では「満15歳に達した日以後の最初の3月31日が終わるまで」の者を児童とする。 ・原則として、児童を労働に使用することは禁止されている。 ・ただし、演劇・映画・音楽・芸能などの軽易な業務で、児童の健康や福祉に有害でない場合は、 労働基準監督署長の許可を受けて使用することができる(例:タレント活動など)。 <修学児童の労働時間> ・学校に通う児童を使用する場合は、修学時間を通算して 1週間について40時間、1日について7時間を超えてはならない。 (労働基準法56条2項) <年少者の定義と制限> ・中学校卒業後(=満15歳を超えた者)は「年少者」として使用が可能。 ・ただし、年少者には以下のような労働制限がある。 1. 変形労働時間制の適用除外(1日8時間・週40時間の原則) 2. 時間外労働・休日労働の禁止 3. 深夜労働(午後10時〜午前5時)の禁止 4. 危

筒井
2024年7月28日読了時間: 2分
賃金支払の五原則
ここでは賃金支払の五原則についてお伝えします。 【労基法第24条|賃金支払いの五原則】 <基本ルール> 賃金は次の5つの原則に従って支払わなければならない。 ① 通貨で ② 労働者本人に直接 ③ 全額を ④ 毎月1回以上 ⑤ 一定の期日を定めて支払う <通貨以外での賃金の支給> 定期券 や商品券などの現物支給は、 労働組合 との「 労働協約 」に定めがある場合のみ認められる。 → 協約がなければ現物支給は違法。 <労働者本人以外への支払い> 職業紹介者や家族など、労働者本人以外への支払いは原則禁止。 ただし、本人が病気等でやむを得ず受け取れない場合に限り、家族等への支払いが認められる。 また裁判所の 差押命令に基づく支払い は、法令に基づく例外として 認められる。 → 使用者が債権者に直接支払っても「直接払いの原則」に抵触しない。 (民事執行法に基づく正当な手続) <全額払いの原則と控除の制限> 賃金から税金や社会保険料以外の費用を控除する場合は、 労使協定 が必要。 (例: 社宅費・食費などの控除は協定なしでは違法 )

筒井
2024年7月28日読了時間: 2分
労働条件通知書の明示義務
ここでは労働条件通知書の明示義務についてお伝えします。 【労働条件通知書の明示義務(労働基準法第15条・施行規則第5条の3)】 <概要> ・入社時に会社と交わす「労働契約」では、使用者に対して労働条件を 書面 の交付により明示する義務がある。 ・これは労働者が安心して働くための基本ルールであり、会社は記載漏れがないようチェックが必要。 < 絶対的明示事項(必ず書かなければならない項目) > 1.労働契約の期間(有期か無期か) ・ 有期の場合、原則3年以内 。高度専門職や60歳以上は5年以内まで可。 2.有期労働契約の更新基準 ・契約を更新する場合の基準(期間・回数の上限など)を明示すること。 ・更新の有無や判断基準を明確に記載する必要がある。 3.就業の場所・従事する業務 ・勤務地と担当業務を明示。変更の可能性がある場合はその範囲も記載。 4.始業・終業時刻、残業の有無、休憩時間、休日・休暇、交替勤務の方法 ・労働時間のルールや勤務形態を具体的に明記する。 5.賃金の額、計算・支払方法、締切日・支払日、昇給の有無 ...

筒井
2024年6月21日読了時間: 3分
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