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■健康保険法(通則・給付制限・調整・付加給付)

2月11日
読了時間: 5分

更新日:8月11日

ここでは通則・給付制限・調整・付加給付についてお伝えします。



【給付制限】

<故意の犯罪行為・故意による給付制限(法116条)>

・被保険者又は被保険者であった者が、自己の故意の犯罪行為又は故意により給付事由を生じさせたとき

→ 当該給付事由に係る保険給付は行われない

・ただし、埋葬料(埋葬費)は支給される


<闘争・泥酔・著しい不行跡による給付制限(法117条)>

・被保険者が、闘争、泥酔又は著しい不行跡により給付事由を生じさせたとき

→ 当該給付事由に係る保険給付の全部又は一部を行わないことができる


<診断等の拒否による給付制限(法119条)>

・保険給付を受ける者が、正当な理由なく、文書その他の物件の提出若しくは提示、質問に対する答弁又は診断を拒んだとき

→ 保険給付の全部又は一部を行わないことができる


<療養上の指示違反による給付制限(法120条)>

・保険給付を受ける者が、正当な理由なく療養上の指示に従わないとき

→ 保険給付の一部を行わないことができる

・保険給付の全部を行わないことはできない

・「療養上の指示に従わない」とは、保険者又は療養担当者の療養の指揮に関する明白な意思表示があったにもかかわらず、作為又は不作為によりこれに従わない場合をいう


<不正受給による給付制限(法121条)>

・偽りその他不正の行為により保険給付を受け、又は受けようとしたとき

→ 6月以内の期間を定め、その者に支給すべき傷病手当金又は出産手当金の全部又は一部を支給しない旨の決定をすることができる

・偽りその他不正の行為があった日から1年を経過したときは、その決定をすることができない



<不正利得の徴収>

①不正受給者からの徴収

・不正に給付を受けた者から、その給付額の全部又は一部を徴収できる

・「全部又は一部」とは、偽りその他不正の行為によって受けた分が給付の価額の一部であるという意味ではなく、情状によってはその一部だけを徴収してもよいという意味である


②連帯納付命令

・事業主や保険医等が虚偽の報告や証明をした場合

→ 受給者と連帯して徴収金を納付させることができる


③保険医療機関等からの徴収

・不正に療養の給付等の費用の支払を受けた場合

→ 支払額の返還+その40%を加算して徴収できる



<第三者行為による損害賠償との調整(法57)>

・給付事由が第三者の行為によって生じた場合において、保険者が保険給付を行ったときは、その給付の価額の限度において、保険給付を受ける権利を有する者が第三者に対して有する損害賠償請求権を取得する(代位)

・取得できるのは「給付した額の限度」であり、全額ではない

・被保険者が第三者から損害賠償を受けたときは、その価額の限度において、保険者は保険給付を行う責任を免れる(減額)

・対象は家族埋葬料に限られず、療養の給付、傷病手当金等、第三者行為による給付全般に及ぶ


<受給権の保護>

①譲渡・担保・差押禁止

・保険給付を受ける権利は、譲渡・担保提供・差押え不可


②公課の禁止

・租税その他の公課は、保険給付として受けた金品を標準として課すことができない



【併給調整】

<労災保険等との調整(法55条1項)>

・被保険者の疾病又は負傷について、労働者災害補償保険法等により健康保険の保険給付に相当する給付を受けることができるとき

→ 健康保険の保険給付は行われない


<介護保険との調整(法55条2項)>

・同一の疾病又は負傷について、介護保険法の規定により健康保険の保険給付に相当する給付を受けることができるとき

→ 健康保険の保険給付は行われない


<少年院・刑事施設等への収容中の給付制限(法118条)>

・被保険者又は被保険者であった者が、少年院その他これに準ずる施設に収容され、又は刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁されているとき

→ その期間に係る疾病、負傷又は出産については、原則として保険給付を行わない

・死亡に係る保険給付

→ 給付制限の対象とならず、埋葬料又は埋葬費は支給される

・被扶養者が収容又は拘禁されていない場合

→ 被扶養者に係る保険給付は行われる


<生活保護法による医療扶助との調整>

・生活保護法による医療扶助を受けることができる場合

→ 医療扶助が優先され、健康保険の療養の給付は行われない



【健康保険組合の付加給付(法53条)】

<付加給付の範囲>

・健康保険組合は、法定給付に併せて、規約で定めるところにより、保険給付としてその他の給付を行うことができる

・付加給付は、健康保険の目的に沿う範囲で認められる


<認められる付加給付>

・出産育児一時金の上乗せ給付

・高額療養費に係る自己負担の軽減

・療養費に係る自己負担の補填

・入院日数に応じた付加給付

・人間ドック費用の補助

・運動施設利用補助等の健康保持増進を目的とする給付


<認められない付加給付>

・災害見舞金等の療養と無関係な給付

・単なる祝金

・産衣、家族付添給付金等

・健康回復を目的とする栄養補給金等

・医療と直接関係のない物品給付




この記事で通則・給付制限・調整・付加給付についてご紹介しました。

次回に続きます!










 


 
 

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