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□労災保険法(特別加入制度)
ここでは特別加入制度ついてお伝えします。 【特別加入制度|総まとめ】 <概要> 労災保険は原則「労働者」が対象だが、 労働者でなくても災害リスクにさらされる立場の者は、 一定の条件のもと任意で加入できる制度。 <対象区分(4種類)> 1. 第一種(中小事業主等) ・代表者、取締役、個人事業主など ・常時使用労働者数の基準以下 - 金融・保険・不動産・小売:50人以下 - 卸売業・サービス業:100人以下 - その他(製造・建設等):300人以下 2. 第二種(一人親方等) ・建設、漁業、林業などで労働者を使用しない者 ・家族従事者のみでも可 3. 第三種(特定作業従事者) ・危険有害作業に従事する者 (例:アスベスト除去、特定運転業務 等) 4. 海外派遣者 ・日本の事業主に雇用されたまま海外で業務に従事する者 ・現地採用は対象外 <加入手続き> ・労働基準監督署長の承認が必要 ・第一種・第二種は労働保険事務組合を通じるのが一般的 ・海外派遣者は派遣開始日から適用(承認日ではなく) <保険料の算定> ・加入者が選択した

筒井
2025年11月21日読了時間: 3分
労災保険制度の概要と給付の種類
ここでは労災保険制度の概要と給付の種類についてお伝えします。 ●労災保険関連で納めるお金 <1.労災保険料(本体)> ・業種ごとに定められた「労災保険率」を賃金総額に掛けて算定 ・災害発生状況に応じて、過去3年間の実績を基にした「メリット制(割増・割引)」が適用される ・仕事中や通勤中の労働災害に対する補償給付の財源となる ・業種別保険率は危険度の高い業種ほど高く設定される <2.一般拠出金> ・石綿(アスベスト)健康被害者の救済給付に要する費用をまかなうための拠出金 ・労災保険の確定保険料申告時に併せて申告・納付 ・算定方法:賃金総額 × 一般拠出金率(全国一律) ・令和6年度の一般拠出金率:1000分の0.02(0.002%) ・事故発生状況にかかわらず一律料率 → メリット制(割増・割引)は適用されない ●労災保険給付の種類 療養補償給付・・・けがや病気 休業補償給付・・・療養のための休業 傷病補償年金・・・けがや病気が重症で治らない場合 障害補償一時金・・・けがや病気が治ったが障害が残った場合 障害補償年金・・・けがや病気が治ったが重度な

筒井
2025年11月21日読了時間: 2分
■労災保険法(業務上疾病認定基準・評価期間)
ここでは業務上疾病認定基準についてお伝えします。 【脳・心臓疾患の業務上外認定 労基則35条・別表第1の2第8号】 <根拠 労基則35条・別表第1の2第8号> ・令和3年9月14日付基発0914第1号「血管病変等を著しく増悪させる業務による脳血管疾患及び虚血性心疾患等の認定基準について」 ・令和5年10月18日付基発1018第1号により改正 <基本的な考え方 労基則別表第1の2第8号・基発0914第1号> ・脳・心臓疾患は、その発症の基礎となる動脈硬化等による血管病変、動脈瘤、心筋変性等の基礎的病態が、長い年月の生活の営みの中で徐々に形成、進行及び増悪するという自然経過をたどって発症する。 ・業務による明らかな過重負荷が加わることによって、血管病変等が自然経過を超えて著しく増悪し、脳・心臓疾患を発症した場合は、業務が相対的に有力な原因であるとして、業務に起因する疾病として取り扱う。 ・業務による過重負荷の判断では、労働時間の長さ等で表される業務量、業務内容、作業環境等を具体的かつ客観的に把握し、総合的に判断する。 <認定要件 労基則別表第1の2第

筒井
2025年11月20日読了時間: 8分
■労災保険法(通勤災害)
ここでは通勤災害についてお伝えします。 【通勤災害|通勤の定義(法7条2項)】 <通勤とは> 通勤とは、労働者が就業に関し、次の移動を合理的な経路及び方法により行うことをいう。 ただし、業務の性質を有するものを除く。 <通勤の対象となる移動> ・住居と就業の場所との間の往復 ・厚生労働省令で定める就業の場所から、他の就業の場所への移動 ・住居と就業の場所との往復に先行し、又は後続する住居間の移動 ※一定の要件に該当するものに限る。 <合理的な経路及び方法> 社会通念上、一般に労働者が用いると認められる経路及び方法をいう。 無駄な遠回りや、就業との関連性を失うような経路は、合理的な経路とは認められない。 【通勤災害|逸脱・中断(法7条3項・則8条)】 <原則> 労働者が、通勤の経路を逸脱し、又は通勤を中断した場合には、その逸脱又は中断の間及びその後の移動は、通勤とは認められない。 <例外> 日常生活上必要な行為であって、厚生労働省令で定めるものを、やむを得ない理由により最小限度の範囲で行う場合は、その逸脱又は中断の間を除き、合理的な経路に戻った後の

筒井
2025年11月19日読了時間: 2分
■労災保険法(業務上疾病)
ここでは業務上疾病についてお伝えします。 【業務上の疾病の範囲(労基則・別表第1の2)】 <概要> 業務上の疾病として認められるものは、 労働基準法施行規則 別表第1の2 に掲げられた疾病に限定される。 業務との関連があっても、別表に該当しなければ業務上の疾病とはならない。 【業務上疾病の具体例まとめ】 <別表第1の2に掲げる典型的な疾病(代表例)> 〈物理的因子による疾病〉 ・騒音性難聴 ・振動障害(チェーンソー作業など) ・減圧症(潜水作業) 〈化学物質による疾病〉 ・鉛中毒 ・水銀中毒 ・ベンゼン中毒 ・石綿(アスベスト)による肺がん、中皮腫 〈粉じんによる疾病〉 ・じん肺 〈生物学的因子による疾病〉 ・B型肝炎、C型肝炎(針刺し事故など) ・炭疽 ・レプトスピラ症 〈心理的負荷による精神障害(別表第1の2 第9号)〉 ・うつ病 ・PTSD ・適応障害 〈血管・心臓疾患(別表第1の2 第8号)〉 ・脳梗塞 ・脳出血 ・くも膜下出血 ・高血圧性脳症 ・心筋梗塞 ・狭心症 ・大動脈解離 ・重篤な心不全 <別表に載っていないが、業務起因性が認めら

筒井
2025年11月19日読了時間: 2分
■労災保険法(業務災害・複数業務要因災害)
ここでは業務災害・複数業務要因災害についてお伝えします。 【業務災害】 <業務災害の基本> 労働者が業務の遂行中に負傷・発病・障害・死亡した場合に業務災害となる。 必要なのは次の2点。 ・業務遂行性 ・業務起因性 <業務遂行性が認められる例> 作業中、事業主の指示による中断中、準備・後始末、緊急避難・救護、 事業場内待機、出張中の移動、通勤途中の業務性がある場合、 運動競技会で業務性が認められる場合など。 <業務起因性> 業務による危険が具体化して災害が発生したと認められること。 <複数業務要因災害> 複数の事業の業務が重なり心理的負荷等が累積し、 明らかに業務起因と認められる場合に成立する。 【疾病の範囲(法12)】 業務上疾病の範囲→労働基準法施行規則 複数業務要因災害による疾病の範囲→労災保険法施行規則 通勤による疾病の範囲→労災保険法施行規則 【複数業務要因災害に関する事務の所轄(則3)】 複数業務要因災害に関する労災保険給付等の事務は、複数事業労働者の2以上の事業のうち、その収入が生活を維持する程度が最も高いもの、つまり「生計維持事業」

筒井
2025年11月19日読了時間: 3分
■労災保険法まとめ(強制適用・適用除外)
ここでは強制適用・適用除外についてお伝えします。 【労働者災害補償保険法まとめ】 <管理・管掌> ・労災保険は政府が管掌する。 ・所管:厚生労働省労働基準局 ・保険給付の決定:原則=労働基準監督署長 ・二次健康診断等給付の決定:都道府県労働局長 <国庫補助(法32)> ・国庫は、予算の範囲内で労災保険事業の費用の一部を補助できる。 <適用事業(法3)> ・労働者を1人でも使用する事業は原則すべて適用。 ・常時使用していなくても適用される。 ・ただし、暫定任意適用事業など一部事業は除かれる。 <強制適用となる事業(法3)> ・林業、鉱業、建設業、造船業、港湾運送業 ・危険有害作業に該当する特定第2種作業 (これらは暫定任意の対象外で必ず強制適用) <適用除外(法3)> ・官公署(国・地方公共団体) ・行政執行法人の職員は国家公務員災害補償法 ・独立行政法人の職員(一部除く)は労災適用 ・地方公共団体の現業部門の臨時職員は労災適用 <適用労働者(法3)> ・パート、アルバイト、日雇い、外国人(不法就労含む)すべて対象。 ・派遣労働者は派遣先

筒井
2025年11月19日読了時間: 2分
□遺族(補償)給付
ここでは遺族補償給付についてお伝えします。 【労災保険|遺族補償年金】 <支給要件> ・業務災害または通勤災害により労働者が死亡した場合 ・労働者によって生計を維持していた遺族に支給 <受給できる遺族の範囲> 1. 配偶者(事実婚含む) 2. 子(18歳到達年度末まで/障害者は制限なし) 3. 父母 4. 孫(18歳到達年度末まで/障害者は制限なし) 5. 祖父母 6. 兄弟姉妹(18歳到達年度末まで/障害者は制限なし) <優先順位> ・順位の低い者は、上位の者がいる限り受給できない ・同順位で複数いる場合 → 生計維持関係のある者が優先 <年金額> ・遺族1人:給付基礎日額の153日分 ・遺族2人:201日分 ・遺族3人:223日分 ・遺族4人以上:245日分 ※子・配偶者を中心に加算されるイメージ <遺族補償年金を受けられる遺族がいない場合> → 遺族補償一時金(1000日分)が支給される 遺族の人数 給付基礎日額の●日分/年 1人 153日分 2人 201日分 3人 223日分 4人以上 245日分 ※原則、年金(月額支給)だが、希望によ

筒井
2025年8月16日読了時間: 4分
□労災保険法(通勤災害・業務災害)
ここでは通勤災害・業務災害についてお伝えします。 【通勤災害|逸脱・中断ルール】 <基本ルール> ・労働者が通勤の経路を逸脱または中断した場合、その間の移動は通勤とならない。 ・ただし、逸脱または中断が「日常生活上必要な行為」で政令に定められているものの場合、 終了して元の合理的経路に復した後は、その後の移動が通勤と認められる。 <日常生活上必要な行為(政令で定めるもの)> ・日用品の購入 ・職業能力開発のための通学 ・選挙権の行使 ・病院での診療 など <誤りポイント> ・「逸脱・中断の間も通勤とする」と書かれていたら × ・正しくは「その間は通勤にならないが、その後元の経路に戻れば通勤となる」 【通勤災害|一定の持続性が認められる場合の住居認定】 <概要> ・通勤災害における「住居」とは、労働者が生活の本拠として居住している場所を指す。 ・就業のための拠点としての性格を有し、かつ一定の持続性が認められる場合、その場所は「住居」と認められる。 <事例> ・同一市内に住む長女が出産。 ・労働者が15日間、幼児2人を含む家族の世話のため長女宅に泊

筒井
2025年8月16日読了時間: 2分
□労災保険法(二次健康診断等給付)
ここでは二次健康診断等給付についてお伝えします。 【二次健康診断等給付|労働安全衛生法・労災保険法まとめ】 <目的> ・一次健康診断で脳・心臓疾患のリスクが高い所見が出た労働者に対し、 精密検査や生活習慣改善指導を行い、過労死等を防止する。 <対象者> ・定期健康診断(一次健康診断)の結果、次の所見がある労働者 ① 血圧が異常値 ② 脂質異常 ③ 血糖異常 ④ 肥満度異常 ・かつ、医師が脳・心臓疾患のリスクが高いと認めた者 <労災保険法における支給要件> ・一次健康診断で「いずれの項目にも」異常の所見があると診断された場合 (※「いずれか」ではない点に注意) ・すでに脳血管疾患または心臓疾患の症状を有する場合は対象外 ・労働者の請求に基づき実施 <給付内容> ① 二次健康診断(精密検査) ・脳MRI/MRA検査 ・心電図・運動負荷心電図 など ② 特定保健指導 ・生活習慣の改善指導(医師・保健師・管理栄養士が実施) <費用> ・労働者の自己負担なし(労災保険から事業主へ費用支給) <実施期限> ・一次健診結果の通知を受けた日から

筒井
2025年8月12日読了時間: 3分
労災保険料の納付
ここでは労災保険料についてお伝えします。 【労災保険料率まとめ】 <労災保険料率の定義> ・労働者災害補償保険法に基づき、事業主が負担する保険料率 ・業種ごとに定められ、1,000分率で表される(例:1,000分の4=0.4%) ・労災保険の適用を受ける全事業において、労働災害発生状況等を踏まえて厚生労働大臣が告示で定める <第1種特別加入保険料の計算方法> ① 給付基礎日額 × 365日 = 年間の基礎額 ② 年間の基礎額 × 労災保険率(自分の事業の率)= 年間保険料額 ※ 過去3年間の二次健康診断給付費用を考慮し、率を減ずる場合がある <第1種特別加入の計算例(仮)> ・給付基礎日額:12,000円 ・労災保険率(例):1,000分の4(0.4%) 計算:12,000 × 365 × (4/1,000) = 17,520円(年間) <第2種特別加入保険料の計算方法> ① 給付基礎日額 × 加入日数 = 基礎額 ② 基礎額 × 該当事業の労災保険率 = 保険料額 ・建設の事業や一人親方等が対象 ・加入日数は実際に特別加入する期間で計算(1年未

筒井
2025年8月11日読了時間: 2分
労災年金と他の年金の併合調整
ここでは労災年金と他の年金の併合調整についてお伝えします。 【労災年金と他の年金の併合調整】 <概要> ・労災保険の年金(傷病(補償)年金・障害(補償)年金・遺族(補償)年金)と、社会保険の年金(障害基礎年金・障害厚生年金・遺族基礎年金・遺族厚生年金・寡婦年金)が同一の事由で支給される場合は、一定の調整率を乗じて支給額を減額する。 ・同一事由=同一の負傷・疾病・死亡などが原因の場合。 ・調整率は、支給される子の加算の有無(20歳未満の子)を含めて政令で定める。 <傷病(補償)年金・障害(補償)年金と他年金の併給調整率> 労災\社保 障基 障厚 障基+障厚 傷補 0.88 0.88 0.73 障補 0.88 0.83 0.73 <遺族(補償)年金と他年金の併給調整率> 労災\社保 遺基・寡婦 遺厚 遺基+遺厚 遺補 0.88 0.84 0.80 <具体例> ・障害基礎年金受給者が新たに障害補償年金を受給 → 調整率0.83を乗じる。 ・障害基礎年金受給者が遺族補償年金を受給 → 調整率0.88を乗じる。 この記事では労災年金と他の年金の併合調整

筒井
2025年8月11日読了時間: 1分
仕事中のけがや病気のせいで障害が残ったら?
ここでは障害補償一時金・障害補償年金についてお伝えします。 【障害等級と給付基礎日額の目安】 <9級> ・一手の小指を失った場合(12級8の2) ・他の障害と併合して9級相当となった場合 ・給付額:給付基礎日額の290日分 <10級> ・同一下肢を3cm短縮(10級7) ・給付額:給付基礎日額の210日分 <13級> ・同一下肢を1cm短縮(13級8) ・給付額:給付基礎日額の56日分 【心理的負荷による精神障害の認定基準|複数の出来事の全体評価】 <強が含まれる場合> ・複数の出来事のうち、いずれかが「強」と評価される場合は、全体評価も「強」となる。 <中同士が関連する場合> ・「中」の出来事があり、その後に別の「中」の出来事が関連して発生した場合は、後発の出来事を先発の出来事後の状況とみなし、程度により「強」または「中」として評価する。 <中が複数(関連なし)> ・単独で「中」となる出来事が複数発生し、互いに関連がない場合は、全体評価は「中」または「強」となる。 <中と弱が関連する場合> ・単独で「中」となる出来事1つと、関連する「弱

筒井
2024年8月22日読了時間: 2分
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