■安全衛生法(面接指導)
更新日:8月9日
ここでは面接指導についてお伝えします。
【ストレスチェック】
<ストレスチェックの実施 法66条の10第1項、則52条の9>
・事業者は、常時50人以上の労働者を使用する事業場において、1年以内ごとに1回、定期に、医師、保健師等による心理的な負担の程度を把握するための検査を行わなければならない。
・ストレスチェックの主な目的は、労働者自身にストレスへの気付きを促し、メンタルヘルス不調を未然に防止する一次予防である。
<結果の通知・事業者への提供 法66条の10第2項>
・ストレスチェックの結果は、実施者から労働者本人に直接通知される。
・労働者本人の同意を得ないで、ストレスチェックの結果を事業者に提供してはならない。
<ストレスチェック結果の保存 則52条の13>
・労働者の同意を得て事業者に提供されたストレスチェックの結果は、事業者が5年間保存しなければならない。
・労働者の同意がなく事業者に提供されない結果は、実施者又は実施事務従事者が保存する。
【高ストレス者に対する面接指導】
<面接指導の実施 法66条の10第3項、則52条の15・52条の16>
・ストレスチェックの結果、心理的な負担の程度が高く、医師による面接指導を受ける必要があると実施者が認めた労働者が、面接指導を受けることを申し出た場合、事業者は医師による面接指導を行わなければならない。
・高ストレス者と判定されただけでは、事業者の面接指導義務は発生せず、労働者本人の申出が必要である。
・事業者は、面接指導の申出をした労働者に対し、申出を理由として不利益な取扱いをしてはならない。
<医師からの意見聴取 法66条の10第5項、則52条の19>
・事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、面接指導を行った医師から意見を聴かなければならない。
・医師からの意見聴取は、面接指導が行われた後、遅滞なく行わなければならない。
<就業上の措置 法66条の10第6項>
・事業者は、医師の意見を勘案し、必要があると認めるときは、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講じなければならない。
・事業者は、医師の意見の衛生委員会等への報告その他の適切な措置を講じなければならない。
<面接指導結果の記録 法66条の10第4項、則52条の18>
・事業者は、高ストレス者に対する面接指導の結果を記録して、5年間保存しなければならない。
【長時間労働者に対する面接指導】
<一般の長時間労働者 法66条の8第1項、則52条の2第1項>
・休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた時間が1月当たり80時間を超え、かつ、疲労の蓄積が認められる労働者が対象となる。
・ただし、面接指導を受ける必要がないと医師が認めた者を除く。
・事業者は、対象となる労働者から申出があった場合、医師による面接指導を行わなければならない。
<長時間労働に関する情報の通知 則52条の2第3項>
・事業者は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた時間が1月当たり80時間を超えた労働者に対し、当該超過時間に関する情報を速やかに通知しなければならない。
<労働時間の算定 則52条の2第2項>
・休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた時間は、1月ごとに一定の期日を定めて算定しなければならない。
<産業医への情報提供 法13条4項、則14条の2第1項>
・事業者は、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた時間が1月当たり80時間を超えた労働者の氏名及び当該超過時間に関する情報を、産業医に提供しなければならない。
・労働者が面接指導を申し出た場合、事業者は医師による面接指導を実施する。
<面接指導結果の記録 法66条の8第3項、則52条の6>
・事業者は、長時間労働者に対する面接指導の結果を記録して、5年間保存しなければならない。
<医師からの意見聴取 法66条の8第4項、則52条の7>
・事業者は、面接指導の結果に基づき、労働者の健康を保持するために必要な措置について、面接指導を行った医師から意見を聴かなければならない。
<就業上の措置 法66条の8第5項>
・事業者は、医師の意見を勘案し、必要があると認めるときは、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講じなければならない。
【研究開発業務従事者に対する面接指導】
<面接指導の対象者 法66条の8の2第1項、則52条の7の2>
・新たな技術、商品又は役務の研究開発に係る業務に従事する労働者について、休憩時間を除き1週間当たり40時間を超えて労働させた時間が1月当たり100時間を超えた場合、事業者は医師による面接指導を行わなければならない。
・労働者本人の申出は必要ない。
<面接指導に要する時間と賃金 法66条の8の2第1項>
・研究開発業務従事者に対する面接指導は、事業者の義務として実施されるため、所定労働時間内に行う必要があり、その実施に要する時間は労働時間として扱われ、事業者は賃金を支払う必要がある。
<事業者が講ずべき措置 法66条の8の2第2項>
・面接指導結果の記録、医師からの意見聴取及び必要な就業上の措置については、長時間労働者に対する面接指導の規定が準用される。
【高度プロフェッショナル制度対象者に対する面接指導】
<面接指導の対象者 法66条の8の4第1項、則52条の7の4>
・高度プロフェッショナル制度の対象労働者について、1週間当たりの健康管理時間が40時間を超えた場合におけるその超えた時間が1月当たり100時間を超えた場合、事業者は医師による面接指導を行わなければならない。
・労働者本人の申出は必要ない。
<健康管理時間>
・健康管理時間とは、対象労働者が事業場内にいた時間と事業場外において労働した時間との合計時間をいう。
<事業者が講ずべき措置 法66条の8の4第2項>
・面接指導結果の記録、医師からの意見聴取及び必要な就業上の措置については、長時間労働者に対する面接指導の規定が準用される。
【面接指導を実施しなかった場合の罰則】
<罰則の有無 法120条>
・一般の長時間労働者に対する面接指導の規定に違反し、面接指導を行わなかった場合には、罰則の適用はない。
・研究開発業務従事者に対する面接指導及び高度プロフェッショナル制度対象労働者に対する面接指導の規定に違反し、面接指導を行わなかった事業者は、50万円以下の罰金に処せられる。
【労働時間の状況の把握】
<労働時間の状況の把握 法66条の8の3、則52条の7の3>
・事業者は、面接指導を適切に実施するため、労働者の労働時間の状況を把握しなければならない。
・労働時間の状況は、タイムカード、ICカード、パソコンの使用時間の記録等の客観的な方法その他適切な方法により把握する。
・労働時間の状況を把握すべき労働者には、労基法41条2号の管理監督者及び機密の事務を取り扱う者も含まれる。
・これらの者は労基法上の労働時間等の規定が適用除外となるが、健康確保のための労働時間の状況の把握については対象となる。
【ストレスチェック・面接指導の費用及び実施時間】
<費用>
・ストレスチェック及び医師による面接指導の費用は、事業者が負担する。
<実施時間及び賃金>
・ストレスチェック及び面接指導は、就業時間内に実施することが望ましい。
・ストレスチェック及び面接指導を受けるために要した時間の賃金については、労使で協議して定めるが、事業者が賃金を支払うことが望ましい。
・所定労働時間外に実施したことのみをもって、当然に割増賃金の支払義務が生じるものではない。
【通達】
<ストレスチェック制度関係通達>
・平成27年5月1日基発0501第3号は、ストレスチェック制度の実施方法、結果の取扱い、面接指導及び就業上の措置等を示している。
・平成30年12月28日基発1228第16号は、長時間労働者に対する面接指導、労働時間の状況の把握その他の改正内容について示している。
この記事で面接指導についてご紹介しました。
次回に続きます!
