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【6月1日】労働保険の納付

  • 執筆者の写真: 筒井
    筒井
  • 2024年8月23日
  • 読了時間: 7分

更新日:2025年8月17日

ここでは労働保険の納付についてお伝えします。



継続事業の場合


  1. 概算保険料の申告・納付 初回は保険関係が成立した翌日から50日以内に1年分の概算保険料を納めてください。 労働保険料は年度はじめに1年分の概算保険料を前払いで納付します。

  2. 確定保険料の決定 翌年度に納付額が確定し、確定保険料が決定し確定清算をします。 不足があれば追納、過払い分は返還か翌年度に充当されます。 ※清算による返還金の請求権には時効があり、翌保険年度の6月1日で時効消滅します

  3. 前年度の確定保険料・今年度の概算保険料の申告・納付 次の保険年度の6月1日から、40日以内(7月10日)に申告・納付してください。 ※保険年度の途中で保険関係が消滅した場合は、その翌日から50日以内に確定保険料を申告・申告となります



【労働保険料|概算保険料と延納・超過額】


<概算保険料の計算>

・概算保険料 = 年間のすべての労働者の賃金総額 × 一般保険料率


<概算保険料の延納(分割納付)>

次の要件をすべて満たした場合に認められる:

・概算保険料が40万円以上(労災保険・雇用保険のみの場合は20万円以上)

・労働保険事務組合に事務処理を委託している

・その保険年度の10月1日以前に保険関係が成立している


◇納付スケジュール(3分割):

・第1期:7月10日

・第2期:10月31日

・第3期:翌年1月31日


<概算保険料の超過額>

・還付請求があれば還付される

・請求がなければ翌年度の概算保険料に充当される

・未納の保険料や一般拠出金に充当する規定はない


●有期事業の場合


  1. 概算保険料の申告・納付 有期事業の場合は初回は保険関係が成立した翌日から20日以内に概算保険料を納めてください。

  2. 確定保険料の納付 保険関係が消滅した日(事業終了の翌日)から、50日以内に確定保険料を申告・納付してください。



<有期事業の概算保険料の計算>

概算保険料=事業期間のすべての労働者の賃金総額の見込み×労災険料率

有期事業では雇用保険は成立しない


【有期事業の概算保険料の延納】

次の要件を満たした場合に概算保険料の分割納付が認められています。


  • 概算保険料が75万円以上 (労災保険・雇用保険のみの場合は20万円以上)

  • 労働保険事務組合に事務処理を委託している

  • 事業の全期間が6ヶ月以内の事業でないこと


要件を満たすと7月31日、11月30日、翌年3月31日、6月10日までの

最大四分割し納付できます。



【労働保険徴収法|10%の追徴金】


<追徴金が発生する場合>

・概算・増加概算・確定保険料の申告書を提出しなかったとき

 → 所轄都道府県労働局歳入徴収官が「認定決定」+「納入告知書」を発する。

・その認定決定に基づき納付するときは、10%の追徴金が加算される。

・概算で納付済みでも、不足額があれば同様に追徴金対象。


<納付期限>

・納入告知書の発した日から起算して30日以内。

・延納はできない。


<口座振替の可否>

・可能:概算保険料、延納した概算保険料、確定保険料。

・不可:追徴金、増加概算保険料、認定決定された概算保険料など追加徴収分。


<出やすい表現>

・「申告しないと10%上乗せ」

・「納入告知書から30日以内」

・「延納不可」

・「追徴金は口座振替できない」定決定された概算保険料など追加で支払うものは口座振替ができません。



【保険年度途中の還付不可ルール】


<概要>

事業主が労災保険および雇用保険に加入している事業であっても、保険年度または事業期間の途中に、労災保険のみの適用事業に変更された場合、一般保険料率の変更があっても、既に納付した概算保険料との差額を還付請求することはできない。


<ポイント>

・保険年度…4月1日〜翌年3月31日

・事業期間の途中で保険関係が変わった場合が対象

・「労災+雇用保険」→「労災のみ」に変更

・一般保険料率が変更されても、年度途中の差額還付は不可

・理由:概算保険料は1年間を前提に算定しており、中途変更時の精算は行わないため



【保険料率引下げ時の還付ルール】


<途中での還付>

・保険年度の途中で、一般保険料率や特別加入保険料率(第1種〜第3種)が引き下げられても、

 その時点で既に納付した概算保険料の「引下げ後の額を超える分」については、

 保険年度の途中では還付を請求できない。


<年度末精算>

・年度末に行う確定精算の際には、引下げ後の料率で再計算し、

 既に納付した概算保険料との差額を精算する。

・この精算で過納分があれば、還付される。


<まとめ>

・途中還付:不可

・年度末還付:可能(確定精算で実施)



【年度末精算と増加概算保険料の関係】


<年度末精算とは>

・労働保険料(労災・雇用)は、まず保険年度の初めに「概算保険料」を申告・納付する。

・保険年度終了後に、実際の賃金総額に基づき「確定保険料」を計算し、概算保険料との差額を精算する。

 → 多ければ還付、少なければ追加納付。


<増加概算保険料の目的>

・年度途中で賃金総額が大きく増加した場合、年度末まで待たずに追加で保険料を納めさせる制度。

・労働保険徴収法施行規則で定める要件に該当すると、事業主は「増加概算保険料」を申告・納付する義務がある。


<認定決定との関係>

・増加概算保険料は、基本的に事業主の自己申告制。

・申告しなかった場合、年度末の確定保険料の計算時にまとめて差額を徴収されることになる。

・ただし、途中で申告していれば年度末の追加負担を分散できる(資金繰りの平準化)。


<ポイント>

・途中申告をしない事業主もいる(年度末清算でまとめて払う)。

・ただし法律上は申告義務があり、悪質と判断されれば監督指導や追徴の可能性もある。

・「認定決定」が行われるのは、申告はあったが記載内容に誤りがあった場合のみ。



【確定保険料申告書未提出時の取扱い】


<概要>

事業主が確定保険料申告書を納期限までに提出しなかった場合の流れ。


<手続きの流れ>

・所轄都道府県労働局歳入徴収官が労働保険料額を決定(認定決定)する。

・決定内容を事業主に通知し、納付させる。


<督促について>

・法27条に基づく督促が行われるのは、通知後もなお法定納期限までに納付しなかった場合に限られる。

・督促を受けた場合、通知を受けた日から15日以内に納付する必要がある。


<重要ポイント>

・単に申告書を出さなかっただけでは、すぐに督促がかかるわけではない。

・まずは「認定決定→通知」があり、それでも期限内未納なら督促へ移る。



【口座振替納付と確定保険料申告書の提出経路】


<概要>

・労働保険料を口座振替で納付している場合、確定保険料申告書は年金事務所を経由して提出することはできない。


<提出先>

・所轄都道府県労働局の歳入徴収官に直接提出する必要がある。


<理由>

・口座振替による労働保険料納付の仕組みは、社会保険(健康保険・厚生年金保険)料の納付経路とは異なり、年金事務所を経由する方式が取られていないため。


<注意点>

・一般の納付(金融機関窓口等)では、適用事業所(厚生年金保険・健康保険適用事業所)に限り年金事務所経由での提出が可能な場合があるが、口座振替納付の場合は不可。



【確定保険料の差額と未納労働保険料等への充当】


<概要>

・労働保険徴収法第20条の特例により、確定保険料が引き下げられる場合がある。

・確定保険料の引下げ額と当初の確定保険料額との差額については、事業主が還付の請求を行うことができる。


<充当の原則>

・事業主から還付の請求がない場合、その差額は未納の労働保険料やその他の徴収金(例:一般拠出金)に充当される。

・充当されるのは「還付請求がない場合」に限る。


<還付される場合>

・事業主が還付の請求を行った場合は、その差額は未納分への充当はされず、事業主に還付される。

・この場合、充当は行われない。


<ポイント>

・充当優先:還付請求がなければ自動的に未納分へ充当

・還付優先:還付請求があれば充当せず返金




この記事では労働保険の納付についてご紹介しました。

次回に続きます!










 


 
 

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