■労働保険徴収法(事業の一括)
更新日:8月20日
ここでは事業の一括についてお伝えします。
【有期事業の一括(法7)】
<有期事業の一括の要件(法7)>
それぞれの事業の事業主が同一人であること
それぞれの事業が有期事業であること
建設の事業又は立木の伐採の事業であること
それぞれの事業について、概算保険料額が160万円未満であり、かつ、次の規模要件を満たすこと。
・建設の事業
概算保険料算定基礎額が、消費税等相当額を除き1億8,000万円未満であること。
請負金額を計算する際は、注文者からその事業に使用する機械器具等の貸与を受けた場合には、厚生労働大臣が定める事業(機械装置の組立て又は据付けの事業)を除き、当該機械器具等の損料相当額(消費税等相当額を除く。)を請負代金額に加算する。
・立木の伐採の事業
素材の見込生産量が1,000立方メートル未満であること。
他のいずれかの事業と全部又は一部が同時に行われること。
労災保険率表に掲げる事業の種類が同一であること。
保険料納付事務が一の事務所(一括事務所)で行われること。
<有期事業の一括の事務(法7)>
有期事業の一括は法律上当然に行われる。
一括有期事業を開始したときは、最初に保険関係成立届を提出する。
一度保険関係成立届を提出した後は、一括有期事業が継続している限り、その一括に含まれる個々の有期事業ごとに保険関係成立届を提出する必要はない。
保険年度の6月1日から40日以内又は保険関係消滅の日から50日以内に一括有期事業報告書を提出する。
一括有期事業報告書は、前保険年度中又は保険関係が消滅した日までに終了し、又は廃止したそれぞれの一括された事業の明細を報告する書類である。
一括有期事業報告書は、確定保険料申告書に添えて、当該一括有期事業に係る労働保険料の納付事務を取り扱う一の事務所(一括事務所)の所在地を管轄する都道府県労働局歳入徴収官に提出しなければならない。
<一括有期事業に対するメリット制 法7条、法12条3項3号、則17条3項>
・一括有期事業は、メリット制の適用上、継続事業として取り扱われるため、法20条に規定する有期事業のメリット制の適用対象とはならない。
・一括有期事業にメリット制が適用されるための規模要件は、建設の事業又は立木の伐採の事業について、当該保険年度の確定保険料の額が40万円以上であること。
【請負事業の一括(法8)】
<請負事業の一括の要件>
労災保険に係る保険関係が成立している建設の事業が数次の請負によって行われる場合法律上当然に一の事業とみなされる 。
<請負事業の一括の効果>
元請負人のみが当該事業の事業主とされ、下請負人に使用される労働者を含め、労災保険に係る保険関係の義務を負う。
<注意点>
一括されるのは労災保険に係る保険関係のみで、雇用保険に係る保険関係は一括されない。
【下請負事業の分離(法8)】
<分離の要件>
建設の事業が 数次の請負によって行われていること
下請負人の請負に係る事業規模が
概算保険料算定基礎額相当額で160万円以上、又は請負金額が1億8,000万円以上であること
元請負人及び下請負人が共同で申請し厚生労働大臣の認可を受けること
<申請方法>
元請負人及び下請負人が共同で、下請負人を事業主とする認可申請書を、所轄都道府県労働局長に提出する。
提出期限は、保険関係が成立した日の翌日から起算して10日以内である。
【継続事業の一括(法9)】
<一括の要件>
それぞれの事業の事業主が同一人であること
それぞれの事業が継続事業であること
それぞれの事業について成立している保険関係が同一であること
労災保険率表に掲げる事業の種類が同一であること
継続事業の一括は厚生労働大臣の認可が必要
※二元適用事業であっても労災保険・雇用保険それぞれについて成立している保険関係が同一でなければ一括されない 。
<一括される事業の範囲(法9条、昭和40.7.31基発901号)>
継続事業の一括は、指定事業の事務能力に応じて一括される事業の範囲を定めるものであり、必ずしもすべての事業を一括するものではない。
支店、支社等がその下部機構の事務を集中管理している場合には、当該支店、支社等を指定事業として、その下部機構を一括することができる。
<一括の効果>
指定事業に使用される労働者は厚生労働大臣の指定するいずれか一つの事業に使用される労働者とみなされる。
指定事業以外の事業(被一括事業)に係る保険関係は消滅する。
※雇用保険の被保険者に関する届出事務は事業所ごとに行う
<保険給付等に関する事務(法9条、昭和40.7.31基発901号、昭和42.4.4基災発9号、行政手引22003)>
継続事業の一括の規定は、労災保険及び雇用保険の給付に関する事務並びに雇用保険の被保険者に関する事務には適用されない。
これらの事務は、それぞれの事業場の所在地を管轄する労働基準監督署長(二次健康診断等給付を除く。)又は公共職業安定所長が行う。
※継続事業の一括の認可があっても、雇用保険の被保険者に関する届出事務等は、個々の事業所ごとに行う。
この記事では事業の一括についてご紹介しました。
次回に続きます!
