健康保険法目的等・保険者まとめ
- 筒井

- 1月20日
- 読了時間: 6分
ここでは健康保険法目的等・保険者まとめについてお伝えします。
【健康保険法目的等・保険者まとめ】
<目的等>
健康保険法は、労働者又はその被扶養者について、業務災害以外の疾病・負傷・死亡・出産に関し保険給付を行い、国民の生活の安定と福祉の向上に寄与することを目的とする。業務上の負傷等であっても、労災保険の給付対象とならない場合は健康保険の給付対象となる。
<基本的理念>
健康保険制度は医療保険制度の基本をなすものであり、高齢化の進展、疾病構造の変化、社会経済情勢の変化に対応しつつ、医療保険の運営の効率化、給付内容と費用負担の適正化、医療の質の向上を総合的に図るものとされる。
<権限の委任等>
健康保険法に規定する厚生労働大臣の権限に係る事務の多くは、日本年金機構が行う。被保険者の資格確認、標準報酬月額や標準賞与額の決定、保険料の徴収などが含まれる。保険医療機関等の指定や保険医の登録等の一部の権限は、地方厚生局長等が行う。
<保険者の種類と管掌>
健康保険の保険者は、全国健康保険協会と健康保険組合である。
健康保険組合は、組合員である被保険者を管掌し、全国健康保険協会は、組合員でない被保険者を管掌する。
日雇特例被保険者及び任意継続被保険者については、全国健康保険協会のみが保険者となる。
<複数事業所に使用される被保険者>
同時に二以上の事業所に使用される被保険者は、その保険者又は年金事務所を一つ選択し、十日以内に届出を行う。協会管掌と組合管掌が混在する場合は、いずれか一つの保険者を選択する。
<全国健康保険協会の業務>
協会管掌健康保険において、被保険者資格の取得喪失の確認、標準報酬月額等の決定、保険料の徴収は厚生労働大臣が行う。協会は、保険給付、保健事業及び福祉事業、これらに附帯する業務を行う。
<全国健康保険協会の組織体制>
協会は非公務員型の法人で、本部を東京都に、支部を各都道府県に置く。本部には理事長一人、理事六人以内及び監事二人が置かれる。事業主及び被保険者の意見を反映させるため、運営委員会が設置され、支部ごとに評議会が置かれる。
<評議会の意見を聴く事項>
全国健康保険協会は、事業計画、予算、決算その他重要な事項について、あらかじめ評議会の意見を聴かなければならない。
<協会の運営>
協会は、毎事業年度開始前に、事業計画及び予算について厚生労働大臣の認可を受ける。
決算は、当該事業年度の翌事業年度の五月三十一日までに完了し、二月以内に厚生労働大臣へ提出し承認を受ける。
<全国健康保険協会に対する評価と公表>
厚生労働大臣は、全国健康保険協会について評価を行い、その評価を行ったときは、遅滞なく、全国健康保険協会に対し当該評価の結果を通知するとともに、これを公表しなければならない。
<準備金と借入金>
協会は、保険給付費等の平均額の十二分の一相当額に達するまで、剰余金を準備金として積み立てる。準備金は原則として取り崩すことはできない。必要がある場合は、厚生労働大臣の認可を受けて短期借入金をすることができる。
<健康保険組合>
健康保険組合は、適用事業所の事業主、その適用事業所に使用される一般の被保険者及び任意継続被保険者で組織される法人である。
任意設立の場合、単独設立は常時七百人以上、共同設立は常時三千人以上の一般の被保険者を必要とする。
設立には、被保険者の二分の一以上の同意を得て、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。
<準備金>
健康保険組合は、毎事業年度末において、当該事業年度及びその直前の二事業年度内に行った保険給付等に要した費用の額等を基準として算定した、1事業年度当たりの平均額の12分の1に相当する額に達するまで、当該事業年度の剰余金の額を準備金として積み立てなければならない。準備金は、保険給付等に要する費用に不足を生じた場合を除き、取り崩すことができない。
<余剰金と準備金>
健康保険組合は、準備金として積み立てるべき額に達した後に生じた余剰金については、将来の保険給付に充てる等、規約の定めるところにより処理する。
<借入金の返還>
健康保険組合は、保険給付等に要する費用に不足を生じた場合に借入金をしたときは、その借入金を、当該借入れをした事業年度の翌事業年度の会計において返還しなければならない。
<健全化計画>
健康保険組合は、財政状況が著しく悪化した場合において、厚生労働大臣が必要があると認めるときは、当該健康保険組合に対し、財政の健全化を図るための計画を作成し、提出すべきことを命ずることができる。
健康保険組合は、その命令を受けたときは、当該命令を受けた事業年度の翌事業年度を初年度とする三箇年間について、健全化計画を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。
厚生労働大臣は、提出された健全化計画の内容が適当でないと認めるときは、変更を命ずることができる。
<規約の変更>
健康保険組合の規約の変更は、組合会において、組合会議員の定数の三分の二以上の多数による議決を要する。
<設立事業所の増加又は減少>
健康保険組合が、その設立事業所を増加させ、又は減少させようとするときは、その増加又は減少に係る適用事業所の事業主の全部及び、当該適用事業所に使用される被保険者の二分の一以上の同意を得なければならない。
<任意継続被保険者と健康保険組合の組合員資格>
健康保険組合の設立事業所に使用される被保険者は、当該設立事業所に使用されなくなった場合であっても、任意継続被保険者であるときは、なお当該健康保険組合の組合員となる。
<組合の成立と組織>
健康保険組合は、設立の認可を受けたときに成立する。組合には組合員、役員として理事及び監事が置かれ、理事のうち一人を理事長とする。組合会は議決機関であり、規約の変更、予算、決算等は組合会の議決を要する。
<組合の運営と合併・解散>
健康保険組合は、毎年度予算を作成し、厚生労働大臣に提出する。合併しようとするときは、組合会において組合会議員の定数の四分の三以上の多数による議決を経て、厚生労働大臣の認可を受けなければならない。解散は、組合会議員の四分の三以上の多数による議決、事業継続不能、又は厚生労働大臣の命令による。解散後の権利義務は協会が承継する。
<決算書の提出>
健康保険組合は、毎事業年度終了後六か月以内に、事業及び決算に関する報告書を作成し、厚生労働大臣に提出しなければならない。
<健康保険組合連合会>
健康保険組合は、共同して目的を達成するため、健康保険組合連合会を設立することができる。厚生労働大臣は、被保険者の共同の福祉を増進するため必要があると認めるときは、連合会への加入を命ずることができる。
この記事では健康保険法目的等・保険者まとめについてご紹介しました。
次回に続きます!


