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労働経済・労働統計まとめ

  • 執筆者の写真: 筒井
    筒井
  • 1月18日
  • 読了時間: 6分

ここでは労働経済・労働統計まとめまとめについてお伝えします。



【労働経済・労働統計まとめ】


<全体像>

労働経済・労働統計は、労働市場の動きや雇用・失業・賃金などを、統計データを用いて把握する分野である。社労士試験では、統計の種類・用語の定義・調査名と目的の対応が問われやすい。


<統計の分類(発生源による区分)>

統計は、一次統計と二次統計に区分される。一次統計は調査によって直接得られる統計であり、調査統計(例:労働力調査)と業務統計(行政事務の記録に基づく統計)に分かれる。二次統計は、一次統計を加工・集計して作成される統計である。


<統計の分類(統計法による区分)>

公的統計とは、行政機関や地方公共団体、独立行政法人等が作成する統計をいう。国が行う統計調査は、基幹統計調査と一般統計調査に区分される。


<主な基幹統計調査>

労働力調査、就業構造基本調査、毎月勤労統計調査、賃金構造基本統計調査などがある。


<主な一般統計調査>

就労条件総合調査、雇用均等基本調査、賃金引上げ等の実態に関する調査、能力開発基本調査、労使関係総合調査などがある。


<全数調査と標本調査>

全数調査(悉皆調査)は調査対象全体を調査する方法である。標本調査(サンプル調査)は一部を抽出し、全体を推計する方法である。


<統計データの種類>

時系列データは、同一項目を時間の経過に沿って集めたデータである。横断面データは、ある時点における複数項目のデータである。コーホートデータは、出生年など同一集団の推移を追ったデータである。パネルデータは、同一標本を継続的に調査したデータである。



【労働力調査】

<調査の概要>

労働力調査(総務省)は、就業・不就業の状態を明らかにするための基幹統計調査である。標本調査として実施され、15歳以上人口を対象とする。

労働力調査は、雇用情勢の動向を把握することを目的とした動向調査であることから、月末1週間の状態によって就業状態を把握するアクチュアル方式を採用している。

労働力人口とは、「就業者」と「完全失業者」を合わせたものをいう。


<就業者>

就業者とは、調査期間中に収入を伴う仕事を1時間以上行った者をいう。就業者には、仕事を持っている者(従業者)と、仕事を持っているが調査期間中に仕事を休んでいた者(休業者)を含む。


<従業者>

従業者とは、雇用されて働く者をいい、正社員・パート・アルバイトなどを含む。


<完全失業者>

完全失業者とは、次の3要件をすべて満たす者をいう。仕事がない、すぐに就業できる、求職活動を行っている。


<労働力人口>

労働力人口とは、就業者と完全失業者を合計したものをいう。


<非労働力人口>

非労働力人口とは、労働力人口以外の者をいう。



【就業構造基本調査】


<調査の概要>

就業構造基本調査(総務省)は、就業・不就業の実態を構造的に把握するための基幹統計調査である。15歳以上の人を対象とし、全国規模で実施される。


<調査の目的>

雇用形態、就業形態、産業・職業構造、就業移動などを明らかにし、労働市場の構造的変化を把握することを目的とする。


<調査方法>

標本調査として実施され、一定時点における就業状態を調査する静態調査である。


<就業状態の把握方法>

就業構造基本調査では、ふだんの状態によって就業状態を把握するユージュアル方式を採用している。


<把握される主な内容>

就業・不就業の状況、雇用形態(正規・非正規など)、職業・産業、就業移動、就業希望など、労働市場の構造的側面を幅広く把握する。



【就業状態の把握方法(労働力調査・就業構造基本調査)】


<就業状態の把握方法>

就業状態の把握方法には、一定期間の状態によって把握する方法と、ふだんの状態によって把握する方法がある。


<アクチュアル方式>

一定期間(例:月末1週間)の実際の状態によって就業状態を把握する方法。定義が明確で厳密だが、調査時点の偶発的事情の影響を受けやすい。


<ユージュアル方式>

ふだん(通常)の状態によって就業状態を把握する方法。調査時期の影響を受けにくいが、回答者の主観に左右されやすい。


<アクチュアル方式とユージュアル方式の比較>

ユージュアル方式は、調査の時期や調査時の偶発的な状況に影響されにくいという利点がある一方、定義に曖昧さが残り、回答者の意識に左右される部分が大きいという欠点がある。これに対し、アクチュアル方式は、調査時点における一定期間の状態で把握するため、定義を厳密に設定できるという利点がある一方、調査の時期や調査時の偶発的な状況に影響されやすいという欠点がある。



【労働力人口比率】

労働力人口比率(労働力率)は、15歳以上人口に占める労働力人口の割合である。就業率は、15歳以上人口に占める就業者の割合である。完全失業率は、労働力人口に占める完全失業者の割合である。


<完全失業率>

完全失業率とは、労働力人口に占める完全失業者の割合をいう。


完全失業率 = 完全失業者数 ÷ 労働力人口 × 100


<完全失業者>

次の3つの要件をすべて満たす者をいう。

仕事がなく、調査期間中に少しも仕事をしていない

仕事があればすぐ就くことができる

積極的に求職活動を行っている(過去の求職活動の結果を待っている場合を含む)


<労働力人口比率の男女別特徴>

年齢階級別に労働力人口比率をみると、男性は全年齢層で比較的高水準を維持し、中高年期にかけてなだらかに推移するため「台形型」となる。

一方、女性は出産・育児期にあたる30歳前後で労働力人口比率が低下し、その後再び上昇する傾向があり、「M字型」を示す。

近年は、育児支援や就業環境の整備等により、女性のM字の底は浅くなる傾向にある。



【毎月勤労統計調査】

毎月勤労統計調査は、雇用・賃金・労働時間の変動を明らかにするための基幹統計調査である。常用労働者5人以上の事業所を対象とする。

毎月勤労統計調査の結果は、内閣府が作成する景気動向指数の構成指標として用いられている。


<労働投入量指数>

総実労働時間指数に非農林業雇用者数を乗じて算出される指数を労働投入量指数景気動向指数の一致系列に採用されている。毎月勤労統計調査から得られる常用雇用指数は、景気に遅れて動く指標として、景気動向指数の遅行系列に採用されている。


<賃金に関する指標>

毎月勤労統計調査における現金給与総額とは、労働者に実際に支払われた現金による給与の合計額をいい、「きまって支給する給与」と「特別に支払われた給与」の合計である。


<きまって支給する給与>

就業規則や労働契約などにより、あらかじめ支給条件・算定方法が定められており、毎月継続的に支払われる給与をいう。基本給のほか、時間外手当、休日出勤手当、深夜手当など所定外給与を含む。


<特別に支払われた給与>

一時的または不定期に支払われる給与をいい、賞与(ボーナス)や期末手当などが該当する。


<労働時間に関する指標>

総実労働時間数とは、「所定内労働時間数」と「所定外労働時間数」の合計をいう。


<所定内労働時間数>

就業規則等で定められた正規の始業時刻から終業時刻までの間に、実際に労働した時間をいう。


<所定外労働時間数>

早出、残業、臨時の呼出し、休日出勤など、所定労働時間を超えて行われた実労働時間をいう。



<賃金構造基本統計調査>

賃金構造基本統計調査は、賃金構造の実態を、性別・年齢・学歴・勤続年数等別に明らかにする基幹統計調査である。

標本調査として行われている。


<ポイント>

試験では「調査名 × 目的」「用語の定義」「率の分母」に注意する。




この記事では労働経済・労働統計まとめについてご紹介しました。

次回に続きます!










 


 
 

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