◆基礎年金・厚生年金(年金額の改定ルール)
更新日:8月7日
ここでは年金額の改定ルールについてお伝えします。
【令和7年度|年金額の改定ルール】
<年金額改定の基本>
・年金額は、物価変動率又は名目手取り賃金変動率を基準として、毎年度改定される
・新規裁定者は、原則として名目手取り賃金変動率を基準とする
・既裁定者は、原則として物価変動率を基準とする
・ただし、物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回る場合は、現役世代の負担能力を考慮し、新規裁定者・既裁定者ともに名目手取り賃金変動率を用いる
・新規裁定者とは67歳以下の者、既裁定者とは68歳以上の者をいう
<令和7年度の改定指標>
・物価変動率は2.7%
・名目手取り賃金変動率は2.3%
・物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回ったため、新規裁定者・既裁定者ともに名目手取り賃金変動率2.3%を基準とする
・マクロ経済スライドによるスライド調整率はマイナス0.4%
・令和7年度の年金額改定率は、2.3%-0.4%=1.9%となる
<名目手取り賃金変動率>
・名目手取り賃金変動率は、実質賃金変動率、物価変動率及び可処分所得割合変化率を基礎として算定する
・令和7年度は、実質賃金変動率マイナス0.4%、物価変動率2.7%、可処分所得割合変化率0.0%により、名目手取り賃金変動率は2.3%となった
・実質賃金変動率は、令和3年度から令和5年度までの3年度平均を用いる
・物価変動率は、令和6年の全国消費者物価指数の変動率を用いる
<マクロ経済スライド>
・マクロ経済スライドは、公的年金被保険者数の減少及び平均余命の伸びを年金額の改定に反映させる仕組みである
・令和7年度のスライド調整率は、公的年金被保険者総数の変動率マイナス0.1%と、平均余命の伸び率を勘案した一定率マイナス0.3%を合計したマイナス0.4%である
・令和7年度は賃金及び物価が上昇したため、マクロ経済スライドが発動した
<財政検証と所得代替率50%・法2条の4、平成16年改正法附則2条>
・政府は、少なくとも5年ごとに、国民年金及び厚生年金の財政の現況及び見通しを作成する
・財政の現況及び見通しを作成した際、次の財政の現況及び見通しが作成されるまでの間に、標準的なモデル年金の所得代替率が50%を下回る見込みとなった場合は、給付水準調整の終了について検討する
・その検討結果に基づき、調整期間の終了その他の措置を講ずるとともに、給付及び費用負担の在り方について検討し、必要な措置を講ずる
<令和7年度の老齢基礎年金額>
・昭和31年4月2日以後生まれの者の老齢基礎年金の満額は、月額69,308円
・昭和31年4月1日以前生まれの者の老齢基礎年金の満額は、月額69,108円
・令和6年度の月額68,000円から、原則として1.9%引き上げられた
<厚生年金の報酬比例部分・法43条、43条の2~43条の5>
・報酬比例部分は、前年の年金額に改定率を一律に乗じるのではなく、標準報酬月額及び標準賞与額に乗じる再評価率を改定することにより年金額を改定する
・新規裁定者に係る再評価率は、原則として名目手取り賃金変動率を基準として改定する
・既裁定者に係る基準年度以後再評価率は、原則として物価変動率を基準として改定する
・令和7年度は物価変動率が名目手取り賃金変動率を上回ったため、新規裁定者・既裁定者ともに名目手取り賃金変動率を基準とし、マクロ経済スライドによる調整後の改定率は1.9%となった
・令和7年度の標準的な厚生年金額は、夫婦2人分の老齢基礎年金を含めて月額232,784円である
この記事では年金額の改定ルールについてご紹介しました。
次回に続きます!
