[基礎・厚生]年金額の改定ルールと計算式
- 筒井

- 8月2日
- 読了時間: 2分
更新日:8月3日
ここでは年金額の改定ルールと計算式についてお伝えします。
【令和5年度|年金額の改定ルールと計算式】
<改定の基本式>
・年金額は毎年こうやって改定される:
新しい年金額 = 前年の年金額 × 改定率
・この「改定率」は次の2つを掛け合わせて出す:
改定率 = 変動率 × マクロ経済スライド調整率
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<令和5年度の具体例|老齢基礎年金>
・前年の年金満額:777,800円(満額・年額)
▼【新規裁定者(67歳以下)】
・名目手取り賃金変動率:1.028(+2.8%)
・マクロ経済スライド調整率:0.994(0.997×0.997)
・改定率:1.028 × 0.994 ≒ 1.022(+2.2%)
・新しい年金額:777,800 × 1.022 ≒ 794,800円
▼【既裁定者(68歳以上)】
・物価変動率:1.025(+2.5%)
・マクロ経済スライド調整率:0.994
・改定率:1.025 × 0.994 ≒ 1.019(+1.9%)
・新しい年金額:777,800 × 1.019 ≒ 792,600円
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<令和5年度の具体例|老齢厚生年金(報酬比例部分)>
・モデル年金(報酬比例部分):月額約75,000円 × 12か月 = 年額900,000円(仮)
▼【新規裁定者(67歳以下)】
・改定率:1.022(名目賃金×マクロ)
・新しい年金額:900,000 × 1.022 ≒ 919,800円
▼【既裁定者(68歳以上)】
・改定率:1.019(物価×マクロ)
・新しい年金額:900,000 × 1.019 ≒ 917,100円
📌厚生年金部分も「基礎年金と同じ改定率」で改定される(年金額に対して一律)
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<ポイントまとめ>
・若い人(67歳以下):お給料(名目手取り)ベースで調整
・高齢者(68歳以上):生活費(物価)ベースで調整
・全体に「マクロ経済スライド」がかかることで、
→ 実際の上げ幅はちょっと抑えめになる
・厚生年金の報酬比例部分も、同じ改定率で毎年調整される
この記事では年金額の改定ルールと計算式についてご紹介しました。
次回に続きます!


