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■社会保障制度(沿革・生活保護)

4月24日
読了時間: 7分

更新日:8月4日

ここでは社会保障制度についてお伝えします。



【社会保障制度・年金制度まとめ】


<社会保障の基本構造>

社会保険制度は、保険料を支払った人々が、給付を受けられるという自立・自助の精神. を生かしつつ、強制加入の下で所得水準を勘案して負担しやすい保険料水準を工夫することで、社会連帯や共助の側面を併せ持っている仕組みである。

・自助:自分の責任で生活を維持

・共助:社会保険(年金・医療・雇用・介護)で支え合う

・公助:生活保護・社会福祉(最終セーフティネット)


→流れ:自助 → 共助 → 公助



【社会保障の理念(厚生労働白書)】


<社会保障の理念>

我が国の社会保障は、個人の責任や自助努力のみでは対応できないリスクに対して、国民が相互に連帯して支え合うことにより安心した生活を保障したり、自助や共助では対応できない場合には必要な生活保障を行うものである。これにより社会保障は一人一人が生涯にわたり家庭・職場・地域等において持てる力を十分に発揮し、共に支え合いながら希望を持ち、健やかに安心して暮らすことができる社会の構築・持続という目標の実現を目指している。


<今日の社会保障制度>

・対象:すべての国民(昔は貧困救済中心)

・水準:最低限ではなく「文化的・社会的水準」

・方向性:全世代型社会保障(年齢ではなく負担能力)


<生活保護(日本国憲法25条・生活保護法1条)>

生活保護は、日本国憲法25条に規定する生存権を保障するための制度であり、社会保障の「最後のセーフティネット」といわれている。

利用し得る資産、能力その他あらゆるものを活用してもなお生活に困窮する者に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、その自立を助長する制度である。

保護の種類には、生活扶助、教育扶助、住宅扶助、医療扶助、介護扶助、出産扶助、生業扶助及び葬祭扶助の8種類がある。

2025(令和7)年1月時点の生活保護受給者数は約200万人(保護率1.62%)であり、対前年同月比は2015(平成27)年9月以降、9年5か月連続でマイナスとなっており、減少傾向にある。



【社会保障制度の沿革】

<沿革>

・大正11年:健康保険法

・昭和13年:国民健康保険法、厚生省設置

・昭和14年:旧船員保険法

・昭和16年:労働者年金保険法(→厚生年金へ)

・昭和19年:厚生年金保険法

・昭和34年:国民年金法制定(昭和36年4月施行)

・昭和36年:国民皆保険・国民皆年金の実現

・昭和48年:高額療養費制度の創設・社会保険の給付改善

・昭和57年:老人保健法制定(昭和58年2月施行)

・昭和59年:健康保険法改正により被保険者本人の一部負担を導入(昭和59年10月施行)

・昭和60年:公的年金制度を改正し、全国民共通の基礎年金制度を導入(昭和61年4月施行)

・平成9年:介護保険法制定(平成12年4月施行)

・平成12年:介護保険制度施行

・平成20年:後期高齢者医療制度、日本年金機構

・平成26年:厚生年金基金新設禁止(4月施行)

・平成29年:受給資格期間25年→10年

・平成30年:国保→都道府県が財政運営主体に

・平成30年:年金 → マクロ経済スライド見直し(キャリーオーバー導入)



【公的年金制度の基本】

・目的:老後の所得保障

・特徴:強制加入・世代間扶養・物価等で調整

・私的年金:任意加入・自己責任


<公的年金と私的年金の違い>

・公的年金:強制加入、終身年金、所得再分配あり

・私的年金:任意加入、有期中心、再分配なし


<公的年金と私的年金の財源>

私的年金:保険料+運用収入で給付

公的年金:保険料+運用収入+国庫負担で給付


<年金の財政方式>

・積立方式:将来の給付分を積み立てる

・賦課方式:現役世代の保険料で高齢者を支える

→日本は賦課方式中心


<年金財政方式の考え方>

・有限均衡方式:おおむね100年間で給付と負担の均衡を図る方式

・将来にわたり永久に均衡させるのではなく、一定期間で調整する考え方

→現在の公的年金制度はこの方式で運営されている

※従来:永久均衡方式(将来すべての期間で均衡)



【社会保障協定(年金通算協定)】

<趣旨>

海外在住者等の年金制度の二重加入を防止し加入期間を通算する


<内容>

外国との2国間協定により年金制度の加入期間を通算可能とする


<ポイント>

最初の締結はドイツ(平成12年発効)


<締結交渉の優先順位>

我が国が社会保障協定を締結するに当たっては、相手国の社会保障制度における一般的な社会保険料の水準、その相手国における在留邦人や進出日系企業の具体的な社会保険料の負担額などの状況、我が国の経済界からの具体的要望の有無、我が国とその相手国との2国間関係や社会保障制度の違いなどの様々な点を総合的に考慮した上で、優先度が高いと判断される相手国から順次締結交渉を行うこととしている。



【昭和60年改正】

<主な内容>

・全国民共通の基礎年金制度を導入した。

・第3号被保険者制度を創設した。

・給付水準の適正化を図った。

・女性の年金権の確立を図った。

・昭和61年4月1日から施行された。


【平成16年改正】

<制度の骨格>

・基礎年金国庫負担:1/3→1/2

・有限均衡方式(100年均衡)


<調整の仕組み>

・保険料水準固定(保険料は上げない)

・給付は自動調整(マクロ経済スライド)


<チェック機能>

・5年ごとに財政検証(見通し+均衡確認)


<保険料率の引上げ

・厚生年金保険料率:18.3%で固定

・平成29年9月までに段階的引上げ後に固定


【平成26年改正(厚生年金基金)】

<背景>

厚生年金基金の財政悪化(代行割れ)により制度維持が困難に


<内容>

平成26年4月1日以降は新設禁止(例外:経過措置のみ)

既存基金は確定給付企業年金等への移行・解散を促進(特例解散制度あり)


【被用者年金一元化(平成27年)】

<内容>

厚生年金に公務員共済・私学共済を統合


【無年金・低年金対策(平成29年)】

<内容>

受給資格期間:25年→10年

年金生活者支援給付金の支給


<年金生活者支援給付金>

年金だけでは生活が困難な低所得の年金受給者に対し、年金に上乗せして支給される。


<対象>

老齢基礎年金受給者、障害基礎年金受給者、遺族基礎年金受給者のうち一定の所得以下の者


<給付額>

月額5,020円(基準額)


<請求手続>

日本年金機構から対象者へ請求書が送付され、本人が記載して提出する必要がある(自動支給ではない)


【平成30年改正(マクロ経済スライド見直し)】


<趣旨>

マクロ経済スライドの確実な実施(調整の先送り防止)


<内容>

名目下限措置は維持(年金の名目額は前年度を下回らない)未調整分の繰越(キャリーオーバー)導入(過去に調整できなかった分を翌年度以降に反映)


<調整方法>

賃金・物価上昇の範囲内で未調整分も含めて調整→スライドの早期終了を図る



【平成18年医療制度改革】

<内容>

後期高齢者医療制度の創設(※実施は平成20年)

医療費適正化計画

保険者再編(都道府県単位)


【国保改革(平成30年)】

・市町村は資格管理・徴収等担当

・都道府県が財政運営主体(責任主体)


【オンライン資格確認(令和2年〜)】

<内容>

医療機関等で被保険者資格の確認をオンラインで行う仕組みを導入


<方法>

健康保険証に加えマイナンバーカードによる資格確認が可能


<施行>

令和2年9月施行 令和3年3月プレ運用開始


<ポイント>

資格確認の正確化 医療保険事務の効率化 患者の利便性向上



【社会保障と税の一体改革(平成24年)】


<趣旨>

少子高齢化に対応し社会保障の安定財源を確保するため社会保障と税を一体的に見直す


<内容>

消費税率引上げにより社会保障財源を確保し制度の持続可能性を高める(平成26年8%、平成27年10%へ段階引上げ)


<社会保障4経費>

年金 医療 介護 少子化対策


<高齢者三経費>

年金 医療 介護


<ポイント>

従来は高齢者三経費中心→一体改革により少子化対策を加え社会保障4経費へ拡張

消費税収は社会保障4経費に充てられる



【子ども・子育て支援法(平成24年)】


<趣旨>

子ども・子育て支援を総合的に推進し少子化対策を強化する


<内容>

幼児期の教育・保育・地域子育て支援を総合的に提供する仕組みを整備


<主な給付>

施設型給付 地域型保育給付 児童手当


<児童手当の所管>

子ども・子育て支援法の施行に伴い厚生労働省から内閣府へ移管された



【国民医療費(令和2年度)】


<内容>

総額:約42兆9,665億円


<年齢構成>

65歳以上:約61.5%

高齢者の医療費割合が高い




この記事では社会保障制度についてご紹介しました。

次回に続きます!










 


 
 

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