■船員保険法まとめ
- 筒井

- 4月17日
- 読了時間: 5分
更新日:6月16日
ここでは船員保険法まとめについてお伝えします。
【船員保険法まとめ】
<制度の位置づけ>
元は「小型総合社会保険制度」
現在は
・職務外疾病部門(=健康保険的)
・独自給付部門
の制度
<目的>
船員又はその被扶養者の職務外の疾病・負傷・死亡・出産に関する給付
+労災保険と併せて
→生活の安定と福祉向上
<保険者>
全国健康保険協会(協会けんぽ)
<船員保険協議会(船員保険法6条1項)>
・全国健康保険協会に、船員保険協議会を置く。
・船員保険事業の円滑かつ適正な運営を図るための機関。
・船員保険事業に関し、船舶所有者及び被保険者の意見を反映させる。
・委員は12人以内。
・委員は、船舶所有者、被保険者、船員保険事業の運営に必要な学識経験を有する者のうちから、厚生労働大臣が任命する。
・協会理事長は、船員保険協議会の意見を聴き、その意見を尊重する。
・定款変更、事業計画、予算、重要な規程の変更等で関与する。
<被保険者>
・強制被保険者:船員として使用される者
・疾病任意継続被保険者あり
<資格取得・喪失(船員保険法12条)>
・資格取得:船員として船舶所有者に使用されるに至った日
・資格喪失:死亡した日の翌日
・資格喪失:船舶所有者に使用されなくなった日の翌日
・例外:使用されなくなった日に、さらに船員として船舶所有者に使用されるに至ったときは、その日に資格喪失
<届出(船員保険法24条)>
・船舶所有者は、被保険者の資格の取得・喪失、標準報酬月額、標準賞与額等に関する事項を届け出なければならない。
・届出先は、厚生労働大臣。
【保険給付の種類】
①職務外事由(通勤除く)
→健康保険と同様の給付
※違い
・「家族埋葬料」→「家族葬祭料」
・傷病手当金:待期なし、支給期間3年
<船員保険特有の給付(船員保険法53条1項6号・7号)>
・職務外の疾病・負傷、又は職務上・通勤による傷病について、療養の給付として、自宅以外の場所における療養に必要な宿泊及び食事の支給を行う。
・宿泊及び食事の支給は、全国健康保険協会が指定した施設で受ける。
②職務上・通勤・行方不明
→労災の上乗せ給付
※行方不明手当金は独自給付
③付加給付
→政令で定める追加給付
<行方不明手当金(船員保険法93条)>
・被保険者が職務上の事由により1か月以上行方不明となったときに支給。
・支給対象:被扶養者。
・支給期間:行方不明となった日の翌日から起算して3か月を限度。
・性質:船員保険独自の給付。
<費用負担>
国
・給付費等の一部負担+事務費補助
【傷病手当金】
<支給要件(船員保険法69条1項)>
・被保険者又は被保険者であった者が対象。
・資格喪失前に発した職務外の疾病・負傷及びこれにより発した疾病について支給される。
・療養のため職務に服することができない期間に支給される。
<支給額(船員保険法69条2項)>
・1日につき、支給開始日の属する月以前の直近継続12月間の標準報酬月額の平均額÷30×3分の2。
・直近継続12月に満たない場合は、直近継続各月の標準報酬月額の平均額÷30×3分の2。
<疾病任意継続被保険者の制限(船員保険法69条4項)>
・疾病任意継続被保険者又は疾病任意継続被保険者であった者については、疾病任意継続被保険者の資格取得日から1年以上経過後に発した疾病・負傷については支給しない。
<支給期間(船員保険法69条5項)>
・同一の疾病・負傷及びこれにより発した疾病について、支給開始日から通算3年間。
<資格喪失後の支給要件(船員保険法69条6項)>
・資格喪失後の期間について傷病手当金を受けるには、資格喪失日前に被保険者期間が必要。
・必要期間は、その日前1年間に3月以上又はその日前3年間に1年以上。
・疾病任意継続被保険者であった期間は除く。
<後期高齢者医療との調整(船員保険法69条7項)>
・後期高齢者医療制度により傷病手当金の支給があったときは、その限度で支給しない。
【疾病任意継続被保険者】
<概要(船員保険法13条1項)>
・船員保険の被保険者でなくなった者が、申出により職務外疾病部門を継続できる制度。
・健康保険の任意継続被保険者に近い制度。
<要件(船員保険法13条1項)>
・資格喪失日の前日まで継続して2か月以上被保険者であったこと。
・資格喪失日から20日以内に申出をすること。
・正当な理由があると保険者が認めるときは、20日経過後の申出も受理できる。
<期間>
・最長2年間。
<対象>
・職務外疾病部門のみ継続。
・疾病保険料のみ対象。
・災害保健福祉保険料は対象外。
<保険料>
・被保険者が全額負担。
・船舶所有者負担はない。
【船員保険保険料】
・保険料には、一般保険料と介護保険料がある
<一般保険料(船員保険法120条)>
・一般保険料率=疾病保険料率+災害保健福祉保険料率
・疾病保険料は、健康保険相当部分。
・災害保健福祉保険料は、労災上乗せ・船員保険独自給付に対応する部分。
<後期高齢者医療制度の被保険者等(船員保険法120条2項)>
・後期高齢者医療制度の被保険者等である被保険者については、一般保険料率は災害保健福祉保険料率のみ。
・つまり、疾病保険料はかからず、災害保健福祉保険料のみで算定する。
<保険料率(船員保険法121条)>
・疾病保険料率:1000分の40以上1000分の130以下
・災害保健福祉保険料率:1000分の10以上1000分の35以下
・介護保険料率は、協会が定める
・保険料率は、協会が決定する。
・協会理事長は、船員保険協議会の意見を聴き、その意見を尊重する
<負担区分(船員保険法125条)>
・疾病保険料は、被保険者と船舶所有者で折半負担。
・災害保健福祉保険料は、船舶所有者が全額負担。
・介護保険料は、被保険者と船舶所有者で折半負担。
・疾病任意継続被保険者は、保険料の全額を負担する。
<納付義務(船員保険法126条)>
・船舶所有者は、その使用する被保険者及び自己の負担する保険料を納付する義務を負う。
・疾病任意継続被保険者は、自己の負担する保険料を納付する義務を負う。
<不服申立て>
健康保険と同様
<時効>
・保険料等:2年
・その他給付:5年
(※行方不明手当金・付加給付など)
この記事では船員保険法まとめについてご紹介しました。
次回に続きます!