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★通則等まとめ

  • 執筆者の写真: 筒井
    筒井
  • 2025年12月9日
  • 読了時間: 6分

更新日:2025年12月11日

ここでは通則等まとめについてお伝えします。



【労災保険法|通則等まとめ】


<年金給付の支給期間>

・支給開始:支給すべき事由が生じた月の翌月から開始する

・支給停止:停止すべき事由が生じたその月から支給を停止する

・権利消滅:権利が消滅した月まで支給し、その月で終了する


<抽象的請求権と具体的請求権>

労災事故が発生した時点で、労働者には「抽象的な保険給付請求権」が発生する。

その後、法所定の手続により行政機関が保険給付の決定を行うことで

給付内容が具体的に定まり、「具体的な給付請求権(支払請求権)」へ転化する


<年金の支払期月>

・支払期月:毎年 二月・四月・六月・八月・十月・十二月 の六期

・各期月で、前月までの年金額を支払う

・支給権が消滅しても、その期月では支払われる


<未支給の保険給付>

・受給権者が死亡したときは、次の順位で請求できる

 配偶者 → 子 → 父母 → 孫 → 祖父母 → 兄弟姉妹

・同順位者が複数いるときは、いずれか一人の請求で全額を受け取れる


<受給権の保護>

労働者が退職しても、保険給付を受ける権利は変更されない


<譲渡等の禁止>

・保険給付の権利は、譲渡・担保・差押えをすることができない


<年金受給権者の定期報告書>

・毎年 六月三十日 までに提出する

・七月〜十二月生まれの場合は 十月三十一日 が提出日となる

・住所地特例、住民基本台帳の情報提供などにより提出不要となる場合がある


<支払の調整(内払処理)>

後から減額すべき事由が判明した場合、すでに支払われた額は内払とみなす

・後の支給で調整して過不足を整える


<誤払処理>

・誤って支払われた額は返還金債権として徴収される

・受給権者が死亡した場合は、新たな受給者に対しても返還手続を行う


<他制度の年金との併給調整の具体的ルール>


労災保険の年金(障害補償年金・遺族補償年金など)が、

同じ事由によって他制度の年金(障害厚生年金・障害基礎年金・遺族年金など)と

同時に支給される場合は、労災の年金を減額して調整する


・「法令で定める所定の率」を労災年金に乗じて減額額を算定する。

・その結果得られた額が、政令で定める最低保障額を下回る場合は、

 その最低額が労災年金として支給される。


一時金(障害補償一時金・遺族補償一時金など)は

 “その事由が発生した時点” の損失補填として性質が固定されているため、

 他制度の年金との金額調整を行わない。


<国民年金法との併給調整の特例>

・国民年金法三十条の四の障害基礎年金と併給する場合

 労災保険年金が全額支給されるときは、障害基礎年金は支給されない


<厚生年金との併給(老齢厚生年金の場合)>

老齢厚生年金と労災保険の年金(障害補償年金・遺族補償年金など)は、

同じ事由に基づく給付ではないため、併給調整は行われない。

そのため、老齢厚生年金は労災年金と同時に全額受給することができる


<支給制限(定期報告書の未提出)>

・年金受給権者が、正当な理由なく定期報告書を提出しないとき

 政府は保険給付の全部または一部を一時差し止めることができる。

・提出が確認された後は、差し止めた分を含めて支給が再開される。


<支給制限(故意・重大な過失)>

・労働者が故意または重大な過失により事故を生じさせた場合

 政府は保険給付の全部または一部を行わない


<支給制限(療養に関する指示違反)>

・正当理由なく医師の指示に従わず、負傷や疾病の程度を増進させた場合

 政府は保険給付の全部または一部を行わないことができる


<事業主からの費用徴収>

・業務災害が事業主の重大な過失によって発生した場合

 政府は保険給付に要した費用の全部または一部を事業主から徴収できる

・単なる過失では徴収されない


<不正受給者からの費用徴収>

・虚偽その他の不正手段により保険給付を受けた者には、費用相当額を徴収する


<第三者行為災害の調整>

・事故が第三者の行為による場合、政府は保険給付を行う

・給付した額の限度で、政府は第三者に対して損害賠償請求権を取得する

・賠償請求の範囲は、保険給付により填補される損害部分に限られる

・ただし、求償できるのは「事故発生日から5年以内に支給された保険給付」に限られる

・事故から5年を超えて支給された給付については、政府は第三者に求償できない。

慰謝料・見舞金・香典など、精神的損害や社会的儀礼による支払は

 「同一の事由による損害賠償」に当たらず、保険給付の調整には影響しない。


<事業主責任災害>

・事業主に賠償責任がある場合、前払一時金の最高限度額を限度として

 事業主の賠償責任が免除されることがある

・事業主による賠償額が労災保険給付より少ない場合、その不足分の調整が行われる


<労災保険給付の支給調整基準>

・調整は厚生労働大臣が定める基準により行われる

・精神的損害、慰謝料、見舞金等は調整の対象外

・支給権取得日から九年を超えない期間で行う



【死亡の推定(労災|船舶沈没・行方不明時の扱い)】


<基本ルール>

船舶沈没・転覆・行方不明などで生死が明らかでないときは、次の2つのケースで扱いが異なる。


<1 三か月以内に死亡が明らかになった場合>

・死亡したことは判明しているが「死亡した時期」が不明なとき

 → 船舶沈没などの事故が発生した日を死亡日とする。


<2 三か月以内に死亡が明らかにならない場合>

・生死不明のまま三か月経過したとき

 → 事故が発生した月の末日に死亡したものと推定する。



【死亡の推定(労災|行方不明の場合)】


<基本ルール>

労働者が行方不明となり、生死が一定期間明らかでない場合は、

給付の起算日を確定するため死亡日を推定する。


<1 三か月以内に死亡が明らかになった場合>

・死亡したことは判明しているが、死亡の時期が特定できないとき

 → 行方不明となった日(事故日)を死亡日とする。


<2 三か月以内に死亡が明らかにならない場合>

・生死不明のまま三か月経過したとき

 → 行方不明となった月の末日に死亡したものと推定する。



【第三者行為災害|政府の取得する損害賠償請求権】


<基本ルール>

第三者の行為によって労災事故が発生し、政府が保険給付を行った場合、

政府は「給付の価額の限度」で損害賠償請求権を取得する


<意味>

保険給付を受けた者が本来第三者に対して持つ損害賠償請求権のうち、

労災保険で補填された部分については、その請求権が政府に移転する。


<ポイント>

・移転するのは“給付の価額の限度”まで

・慰謝料など、保険給付では補填されない部分の請求権は本人に残る



【併給調整による減額と内払処理の関係】


労災保険の「内払処理」は、同一の給付事由に基づく場合のみ使用できる。

(例:障害補償年金の額の変更 → すでに払った分を内払として後で調整)


しかし、遺族補償年金と障害補償年金の併給調整のように、

“給付の根拠となる事由が異なる” 場合は内払処理は適用されない。


<具体例>

・労働者が死亡し、遺族補償年金の支給が開始される

・同時に、本人に支給されていた障害補償年金は併給調整により減額される

→ この「減額された部分」について、すでに支払われていた障害補償年金を

 内払として扱うことはできない。




この記事では通則等まとめについてご紹介しました。

次回に続きます!










 


 
 

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