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■健康保険法(費用の負担・出産育児交付金・一般保険料率)

  • 執筆者の写真: 筒井
    筒井
  • 2月10日
  • 読了時間: 9分

更新日:3 日前

ここでは費用の負担・出産育児交付金・一般保険料率についてお伝えします。



【健康保険法 費用の負担等・保険料の算定等まとめ】

<費用の負担等の全体構造>

・健康保険事業に要する費用は、原則として保険料で賄われる

・ただし、国庫負担・国庫補助が行われる

・国庫負担と国庫補助は対象となる費用が異なる


<国庫負担(法151条・152条)>

・国は、健康保険事業の事務の執行に要する費用を負担する

・対象は事務費

・協会管掌健康保険および組合管掌健康保険が対象

・健康保険組合に交付される国庫負担金は、被保険者数を基準として算定される

・厚生労働大臣は、当該国庫負担金について、概算をもって交付することができる

・被扶養者数や総報酬額を基準とするものではない


<国庫補助(法153条・154条の2)>

・国は、予算の範囲内で次の費用の一部を補助できる

・協会管掌健康保険の主要給付費等(法153条)

・特定健康診査および特定保健指導の実施に要する費用(法154条の2)

・主要給付費等の補助率は、当分の間1000分の164

・特定健康診査等の補助は任意


(注意)次の保険給付については、国庫補助の対象とならない

・出産育児一時金

・家族出産育児一時金

・埋葬料(埋葬費)

・家族埋葬料



<出産育児交付金(法152条の2)>

・出産育児一時金および家族出産育児一時金の支給に要する費用の一部は、出産育児交付金により充てられる

・出産手当金の支給に要する費用には、出産育児交付金は充てられない

・出産育児交付金は、社会保険診療報酬支払基金から保険者に交付される

・その財源として、後期高齢者医療制度の後期高齢者医療広域連合が出産育児支援金を負担する

・保険者は、出産育児関係事務費拠出金を社会保険診療報酬支払基金に納付する



<保険料の徴収>

・保険者は、健康保険事業に要する費用に充てるため、保険料を徴収する

・任意継続被保険者の保険料は、協会が直接徴収する


<保険料の免除(法158条・法118条1項2号)>

・少年院その他これに準ずる施設に収容され、又は刑事施設、労役場その他これらに準ずる施設に拘禁された被保険者については、その期間の保険料は徴収しない

・ただし、この保険料免除の規定は、任意継続被保険者および特例退職被保険者には適用されない


<育児休業等期間中の保険料免除(法159条1項)>

・事業主が保険者等に申出をしたときは、育児休業等を開始した日の属する月から、その育児休業等が終了する日の翌日が属する月の前月までの保険料を徴収しない

・育児休業等を開始した日の属する月と、その育児休業等が終了する日の翌日が属する月が同一である場合は、その月における育児休業等の日数が14日以上であるときに限り、その月の保険料を徴収しない

・育児休業等の期間が1月以下である者については、標準報酬月額に係る保険料に限り免除される



【健康保険法 協会への保険料等交付金】


<協会への保険料等の交付(法155条の2・令44条の2)>

・政府は、協会に対し、徴収した保険料等から事務費相当額を控除した額を保険料等交付金として交付する

・政府は、当該年度の健康勘定に前年度の決算上の剰余金が繰り入れられたときは、遅滞なく、協会に対し、当該繰入額から保険料等に係るもの以外のものとして厚生労働大臣が定める額を除いた額を、保険料等交付金として交付する



【健康保険法 保険料額の構成・負担割合】

<保険料額の構成(法156条1項)>

・介護保険第2号被保険者の場合、保険料額は一般保険料額と介護保険料額の合算となる

・一般保険料額は、標準報酬月額又は標準賞与額に一般保険料率を乗じた額である

・介護保険料額は、標準報酬月額又は標準賞与額に介護保険料率を乗じた額である

・介護保険第2号被保険者以外の場合、保険料額は一般保険料額のみとなる


<保険料の負担割合(法161条1項・法162条)>

・一般保険料および介護保険料は、原則として被保険者と事業主が2分の1ずつ負担する

・健康保険組合は、規約で事業主の負担すべき一般保険料額又は介護保険料額の負担割合を増加させることができる

・健康保険組合は、被保険者の負担割合を増加させることはできない



【健康保険法 保険料の算定期間】

<保険料の算定期間(法156条1項・3項、法157条1項)>

・一般保険料は、被保険者の資格取得月から資格喪失月の前月まで算定される

・資格喪失月分の一般保険料は算定されない

・資格喪失月に賞与が支払われた場合は、その賞与が資格喪失日前に支払われたものであっても、当該賞与に係る保険料は算定されない

・ただし、資格取得月と資格喪失月が同一月の場合は算定される

・一般の被保険者が資格を喪失した日に任意継続被保険者の資格を取得した場合は、資格喪失月について一般の被保険者としての保険料は算定されず、同月分から任意継続被保険者としての保険料が算定される


<介護保険料の算定期間>

・介護保険第2号被保険者となった月から、介護保険第2号被保険者に該当しなくなった月の前月まで算定される

・一定の場合には、介護保険第2号被保険者に該当しなくなった月分の介護保険料も算定される



<特定被保険者に係る介護保険料(法附則7条1項)>

・健康保険組合は、介護保険第2号被保険者でない被保険者が、介護保険第2号被保険者である被扶養者を有する場合には、規約で定めるところにより、その被保険者を介護保険第2号被保険者である被保険者とみなすことができる

・この被保険者を特定被保険者という

・特定被保険者に関する保険料額は、一般保険料額等と介護保険料額との合算額とすることができる

・この取扱いを行うことができるのは健康保険組合であり、全国健康保険協会は行うことができない



【健康保険法 都道府県単位保険料率】


<都道府県単位保険料率(法160条3項・4項)>

・協会管掌健康保険の一般保険料率は都道府県単位で設定される

・範囲は1000分の30から1000分の130

・支部被保険者及びその被扶養者の年齢階級別の分布状況と、協会全体の被保険者及びその被扶養者の年齢階級別の分布状況との差異によって生じる療養の給付等に要する費用の負担の不均衡を調整する

・支部被保険者の総報酬額の平均額と、協会全体の被保険者の総報酬額の平均額との差異によって生じる財政力の不均衡を調整する

・年齢構成や所得水準の差による財政力の不均衡は、都道府県間で調整した上で反映される

・任意継続被保険者の保険料率についても、全国健康保険協会が定める都道府県単位保険料率が適用される


<都道府県単位保険料率の見直し>

・協会は2年ごとに、将来5年間の収支見通しを作成し公表する

・全国健康保険協会は、2年ごとに、将来5年間の収支の見通しを作成し、公表する

・都道府県単位保険料率を変更する場合には、全国健康保険協会の支部長が、当該支部に設けられた評議会の意見を聴いた上で、理事長に対し、当該保険料率の変更について意見の申出を行う

・都道府県単位保険料率の変更は、運営委員会の議を経て行われる

・都道府県単位保険料率の変更には、厚生労働大臣の認可を要する


<都道府県単位保険料率の変更(法160条10項・11項)>

・厚生労働大臣は、都道府県単位保険料率が収支の均衡を図る上で不適当であり、健康保険事業の健全な運営に支障があると認めるときは、協会に対し、相当の期間を定めて変更の認可を申請すべきことを命ずることができる

・協会が当該期間内に申請をしないときは、厚生労働大臣は、社会保障審議会の議を経て、都道府県単位保険料率を変更することができる


<都道府県単位保険料率の変更に関する特例>

厚生労働大臣は、都道府県単位保険料率が当該都道府県における健康保険事業の収支の均衡を図る上で不適当であり、全国健康保険協会が管掌する健康保険事業の健全な運営に支障があると認めるときは、全国健康保険協会に対し、相当の期間を定めて、当該都道府県単位保険料率の変更の認可を申請すべきことを命ずることができる

・全国健康保険協会が当該期間内に申請をしないときは、厚生労働大臣は、社会保障審議会の議を経て、当該都道府県単位保険料率を変更することができる



【健康保険法 一般保険料率・基本保険料率・特定保険料率】


<一般保険料率・基本保険料率・特定保険料率(法156条1項1号・法160条14項)>

・一般保険料率は、基本保険料率と特定保険料率を合算した率である

・特定保険料率は、前期高齢者納付金等、後期高齢者支援金等および流行初期医療確保拠出金等に要する費用に充てるための保険料率である

・基本保険料率は、一般保険料率から特定保険料率を控除した率である


<一般保険料率>

・組合管掌健康保険の一般保険料率は1000分の30から1000分の130の範囲内

・原則として変更には厚生労働大臣の認可が必要


<一般保険料率の特例(法附則3条の2)>

・法23条3項の合併により設立された健康保険組合又は合併後存続する健康保険組合のうち、一定の要件に該当するものを地域型健康保険組合という

・地域型健康保険組合とは、合併前の健康保険組合の設立事業所がいずれも同一の都道府県の区域にあり、かつ、その合併に、指定健康保険組合その他事業運営の基盤の安定が必要と認められる健康保険組合として厚生労働省令で定めるものが含まれるものをいう

・地域型健康保険組合は、合併が行われた日の属する年度及びこれに続く5箇年度に限り、1000分の30から1000分の130までの範囲内において、不均一の一般保険料率を決定することができる


<特定保険料率>

・高齢者医療を支える費用に充てるための保険料率

・前期高齢者納付金等および後期高齢者支援金等を基礎として算定される


<基本保険料率>

・一般保険料率から特定保険料率を控除した率



【健康保険法 介護保険料率】

<介護保険料率(法160条16項)>

・介護保険第2号被保険者に係る介護納付金の額を基礎として算定される

・各年度において保険者が納付すべき介護納付金(日雇特例被保険者に係るものを除く)の額を、当該年度における介護保険第2号被保険者である被保険者の総報酬額の総額の見込額で除して得た率を基準として、保険者が定める

・すべての被保険者の総報酬額ではなく、介護保険第2号被保険者である被保険者の総報酬額を基準とする


<特定被保険者に係る介護保険料(法附則7条1項)>

・健康保険組合は、介護保険第2号被保険者でない被保険者が、介護保険第2号被保険者である被扶養者を有する場合には、規約で定めるところにより、その被保険者を介護保険第2号被保険者である被保険者とみなすことができる

・この被保険者を特定被保険者という

・特定被保険者に関する保険料額は、一般保険料額等と介護保険料額との合算額とすることができる

・この取扱いを行うことができるのは健康保険組合であり、全国健康保険協会は行うことができない




この記事では費用の負担・出産育児交付金・一般保険料率についてご紹介しました。

次回に続きます!










 


 
 

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