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就業規則と労働条件通知書の違い

  • 執筆者の写真: 筒井
    筒井
  • 2025年10月17日
  • 読了時間: 5分

更新日:7月18日

ここでは就業規則と労働条件通知書の違いについてお伝えします。



【就業規則と労働条件通知書の違い(労基法15条・89条・90条・106条、労基則5条)】


<就業規則の概要(労基法89条)>

・常時10人以上の労働者を使用する事業場では、就業規則を作成し、所轄労働基準監督署長に届け出なければならない。

・「常時10人以上」は企業全体ではなく、事業場ごとに判断する。

・人数には、正社員だけでなく、パート・アルバイト等も含まれる。

・就業規則は、その適用を受ける労働者に共通する職場全体のルールを定めるもの。

・常時10人未満の事業場には作成・届出義務はないが、任意に作成することはできる。


<就業規則の絶対的必要記載事項(労基法89条1号~3号)>

次の事項は、必ず就業規則に記載しなければならない。

①始業及び終業の時刻、休憩時間、休日、休暇並びに交替制勤務の場合の就業時転換に関する事項

②賃金の決定・計算・支払方法、賃金の締切り・支払時期及び昇給に関する事項

③退職に関する事項(解雇の事由を含む)


<就業規則の相対的必要記載事項(労基法89条3号の2~10号)>

次の制度を定める場合は、その内容を就業規則に記載しなければならない。

・退職手当

・臨時の賃金、賞与、最低賃金額

・労働者に負担させる食費、作業用品その他の費用

・安全及び衛生

・職業訓練

・災害補償及び業務外の傷病扶助

・表彰及び制裁(懲戒・減給等)

・その他、その事業場のすべての労働者に適用される事項


<就業規則の作成手続(労基法90条)>

・就業規則を作成又は変更するときは、過半数労働組合がある場合はその労働組合、ない場合は労働者の過半数代表者の意見を聴かなければならない。

・必要なのは意見聴取であり、労働者側の同意を得ることまでは要求されていない。

・届出の際には、意見書を添付しなければならない。


<就業規則の周知(労基法106条)>

使用者は、次のいずれかの方法により、就業規則を労働者に周知しなければならない。

①常時各作業場の見やすい場所に掲示し、又は備え付ける方法

②書面を労働者に交付する方法

③労働者がいつでも確認できるパソコン等に記録する方法


<労働条件通知書の概要(労基法15条、労基則5条)>

・使用者は、労働契約を締結するとき、労働条件を個々の労働者に明示しなければならない。

・事業場の労働者数にかかわらず、すべての事業場に明示義務がある。

・労働条件通知書は、労基法15条の労働条件明示義務を履行するために使用される書面。

・労働条件通知書は使用者が一方的に交付する書面であり、労働者の署名・押印は必須ではない。

・労使双方が署名等をすることにより、雇用契約書と労働条件通知書を兼ねることもできる。


<労働条件の絶対的明示事項(労基則5条)>

次の事項は、制度の有無にかかわらず必ず明示しなければならない。

①労働契約の期間

②有期労働契約を更新する場合の基準

③有期労働契約の更新上限の有無及び内容

④就業場所及び従事する業務並びにそれらの変更の範囲

⑤始業・終業時刻、所定時間外労働の有無、休憩時間、休日、休暇及び交替制勤務の場合の就業時転換

⑥賃金の決定・計算・支払方法、賃金の締切り・支払時期及び昇給

⑦退職に関する事項(解雇の事由を含む)


<書面等による明示が必要な事項(労基法15条、労基則5条)>

次の事項は、原則として書面を交付して明示しなければならない。

①労働契約の期間

②有期労働契約の更新基準及び更新上限

③就業場所・従事する業務及びその変更の範囲

④始業・終業時刻、所定時間外労働の有無、休憩、休日、休暇及び交替制勤務

⑤賃金の決定・計算・支払方法、締切り及び支払時期

⑥退職に関する事項(解雇の事由を含む)

・昇給に関する事項は絶対的明示事項であるが、書面による明示までは義務付けられていない。

・労働者が希望した場合は、ファクシミリ又は電子メール等により明示することもできる。ただし、労働者がその内容を出力して書面を作成できる方法でなければならない。


<労働条件の相対的明示事項(労基則5条)>

次の事項について定めがある場合は、労働者に明示しなければならない。

・退職手当

・臨時の賃金、賞与、最低賃金額

・労働者に負担させる食費、作業用品その他の費用

・安全及び衛生

・職業訓練

・災害補償及び業務外の傷病扶助

・表彰及び制裁

・休職


<有期契約労働者に対する追加明示事項(労基則5条)>

・有期労働契約の締結時及び更新時には、更新上限の有無及び内容を明示しなければならない。

・無期転換申込権が発生する契約更新時には、無期転換を申し込むことができる旨及び無期転換後の労働条件を明示しなければならない。

・契約締結後に更新上限を新設し、又は更新上限を短縮する場合は、その理由をあらかじめ労働者に説明しなければならない。


<就業規則と労働条件通知書の関係>

・就業規則は、事業場の労働者に共通して適用される職場全体のルール。

・労働条件通知書は、個々の労働者に適用される具体的な労働条件を明示するもの。

・常時10人以上の労働者を使用する事業場では、就業規則の作成・届出義務と、個々の労働者に対する労働条件の明示義務の両方がある。

・労働条件通知書には、共通事項について就業規則の該当条項を示すこともできるが、労働者が自己に適用される労働条件を具体的に確認できるようにしなければならない。

・個別の労働契約で就業規則の基準を下回る労働条件を定めた場合、その部分は無効となり、就業規則の基準が適用される。




この記事では就業規則と労働条件通知書の違いについてご紹介しました。

次回に続きます!











 


 
 

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