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■健康保険法(標準報酬)

  • 執筆者の写真: 筒井
    筒井
  • 1月29日
  • 読了時間: 9分

更新日:4 日前

ここでは標準報酬についてお伝えします。



【標準報酬(健康保険法)まとめ】

<報酬・賞与の定義(法3条5項・6項)>

報酬とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受けるすべてのものをいう。ただし、臨時に受けるもの及び3月を超える期間ごとに受けるものは除かれる。健康保険法3条5項

・解雇予告手当や傷病手当金は、労働の対償ではないため報酬に含まれない

賞与とは、賃金、給料、俸給、手当、賞与その他いかなる名称であるかを問わず、労働者が労働の対償として受けるもののうち、3月を超える期間ごとに受けるものをいう。ただし、臨時に受けるものは除かれる。健康保険法3条6項

・年4回以上支給される賞与は、3月を超える期間ごとに受けるものではないため、賞与ではなく報酬に含まれる


<現物給与の取扱い 健康保険法46条>

報酬又は賞与の全部又は一部が通貨以外のもので支払われる場合においては、その価額は、その地方の時価によって、厚生労働大臣が定める。健康保険法46条1項

・健康保険組合は、規約で別段の定めをすることができる。健康保険法46条2項


<標準報酬月額の意義>

・標準報酬月額とは、被保険者の報酬月額を等級区分に当てはめて決定した額をいう

・実際の報酬額をそのまま用いず、算定事務を簡便にするための基準である



【標準報酬月額】

<標準報酬月額の等級と具体額>

・標準報酬月額は第1等級から第50等級まである

・第1等級の標準報酬月額は58,000円

・第2等級の標準報酬月額は68,000円

・第3等級の標準報酬月額は78,000円

・第4等級の標準報酬月額は88,000円

・以後、おおむね1等級ごとに10,000円前後ずつ上昇する


・中位等級の目安として、第10等級は134,000円

・第20等級は280,000円

・第30等級は500,000円

・第35等級は650,000円


・第50等級の標準報酬月額は1,390,000円

・標準報酬月額の上限は1,390,000円である


<標準報酬月額等級区分の改定(法40条2項)>

標準報酬月額等級区分の改定は、個々の被保険者の標準報酬月額を改定するものではなく、標準報酬月額の等級表そのものを改定する制度である。

毎年3月31日において、最高等級に該当する被保険者数が被保険者総数の100分の1.5を超え、その状態が継続すると認められるときは、その年の9月1日から、政令で、最高等級の上にさらに等級を加えることができる。

・ただし、改定後の最高等級に該当する被保険者数が、被保険者総数の100分の0.5を下回ってはならない



【資格取得時決定】

<報酬月額の算定・法42条1項>

・被保険者資格を取得したときは、資格取得時の報酬により標準報酬月額を決定する。

・月、週その他一定期間によって報酬が定められる場合は、資格取得日現在の報酬額をその期間の総日数で除し、30倍した額を報酬月額とする。

・日、時間、出来高又は請負によって報酬が定められる場合は、資格取得月前1月間に、その事業所で同様の業務に従事し、同様の報酬を受ける者の報酬額を平均した額を報酬月額とする。

・前二号の方法により算定することが困難である場合は、資格取得月前1月間に、その地方で同様の業務に従事し、同様の報酬を受ける者の報酬額を報酬月額とする。

・前各号のうち二以上に該当する報酬を受ける場合は、それぞれの方法により算定した額を合算した額を報酬月額とする。


<標準報酬月額の有効期間・法42条2項>

・1月1日から5月31日までに資格を取得した場合は、資格取得月からその年の8月まで適用される。

・6月1日から12月31日までに資格を取得した場合は、資格取得月から翌年8月まで適用される。



【定時決定】

<定時決定・法41条>

標準報酬月額は、毎年1回、定時決定により見直される。

・保険者等は、毎年7月1日現在で使用される被保険者について、4月、5月及び6月に受けた報酬の総額を、その算定対象となる月数で除して得た額を報酬月額とし、標準報酬月額を決定する。

・報酬支払基礎日数が17日未満である月は、その月を除いて算定する。

・短時間労働者については、報酬支払基礎日数が11日未満である月を除いて算定する。

・定時決定された標準報酬月額は、原則として、その年の9月から翌年8月までの各月に適用される。

・6月1日から7月1日までの間に被保険者資格を取得した者は、その年の定時決定の対象とならない。

・7月、8月又は9月から随時改定等により標準報酬月額が改定され、又は改定されるべき者は、その年の定時決定の対象とならない。


<報酬の帰属月>

・標準報酬月額の算定に用いる報酬は、原則として実際に支払われた月の報酬として扱う。

・何月分の賃金であるかという発生月は問わない。



【随時改定】

<随時改定の要件・法43条1項>

・昇給、降給等により固定的賃金に変動があった場合に、標準報酬月額を実際の報酬に合わせて改定する制度である。

・固定的賃金の変動月から継続した3か月間に受けた報酬の平均額に基づく標準報酬月額と、従前の標準報酬月額との間に、原則として2等級以上の差が生じたことが必要である。

・固定的賃金の変動月から継続した3か月間の各月について、報酬支払基礎日数が17日以上であることが必要である。

・短時間労働者については、3か月間の各月の報酬支払基礎日数が11日以上であることが必要である。

・随時改定による標準報酬月額は、固定的賃金の変動月から4か月目に改定される。


<固定的賃金と非固定的賃金>

・固定的賃金とは、基本給、役職手当、住宅手当、通勤手当等のように、支給額又は支給率があらかじめ定められている賃金をいう。

・残業手当等の非固定的賃金のみが増減し、標準報酬月額に2等級以上の差が生じても、固定的賃金に変動がなければ随時改定の対象とならない。

・非固定的賃金の新設又は廃止は、賃金体系の変更に該当するため、固定的賃金の変動として随時改定の契機となり得る。


<2等級以上の差の特例>

・標準報酬月額が最高等級である第50級に該当していた者が降給し、変動後の報酬に基づく標準報酬月額が第49級となる場合は、一定の場合に1等級の差であっても2等級以上の差が生じたものとして随時改定を行う。


<標準報酬月額の有効期間・法43条2項>

・1月から6月までに随時改定された場合は、改定月からその年の8月まで適用される。

・7月から12月までに随時改定された場合は、改定月から翌年8月まで適用される。



【育児休業等終了時改定】

<標準報酬月額の有効期間・法43条の2第2項>

・育児休業等終了時改定により改定された標準報酬月額は、育児休業等終了日の翌日が属する月以後2月を経過した月の翌月から適用される。

・改定月が1月から6月までである場合は、その年の8月まで適用される。

・改定月が7月から12月までである場合は、翌年8月まで適用される。


【産前産後休業終了時改定】

<改定の要件・法43条の3第1項>

・保険者等は、産前産後休業を終了した被保険者が、産前産後休業終了日にその産前産後休業に係る子を養育している場合に、事業主を経由して申出をしたときは、標準報酬月額を改定する。

・産前産後休業終了日の翌日が属する月以後3月間に受けた報酬の総額を、その期間の月数で除して得た額を報酬月額とする。

・産前産後休業終了日の翌日に育児休業等を開始している被保険者については、産前産後休業終了時改定は行われない。



【特例退職被保険者の標準報酬月額】

<標準報酬月額の決定・法附則3条4項>

・特例退職被保険者の標準報酬月額は、特定健康保険組合が規約で定める。

・規約で定める額は、前年9月30日における当該特定健康保険組合の特例退職被保険者以外の全被保険者の標準報酬月額の平均額の範囲内でなければならない。

・規約で定めた額を報酬月額とみなし、その額を標準報酬月額等級に当てはめて、特例退職被保険者の標準報酬月額を決定する。



【標準賞与額|健康保険】

<標準賞与額の決定・法45条1項>

・標準賞与額は、被保険者が賞与を受けた月ごとに、その月に受けた賞与額に基づいて決定する。

・賞与額に1,000円未満の端数がある場合は、その端数を切り捨てる。

・標準賞与額の年度累計額は573万円を上限とする。

・年度は、4月1日から翌年3月31日までである。

・年度内の標準賞与額の累計額が573万円を超える場合は、573万円を超える部分について健康保険料は算定されない。



【保険者等算定】

<保険者等算定・法44条>

・資格取得時決定、定時決定、随時改定等の通常の方法によって報酬月額を算定することが困難であるとき、又は通常の方法によって算定した額が著しく不当であると認められるときは、保険者等が報酬月額を算定する。

・健康保険組合が保険者である場合には、保険者等算定の方法を規約で定める。

・4月、5月及び6月のすべての月について、報酬支払基礎日数が17日未満である場合は、通常の定時決定による算定が困難な場合に該当する。

・短時間労働者については、4月、5月及び6月のすべての月について、報酬支払基礎日数が11日未満である場合に該当する。

・4月、5月又は6月に、3月分以前の給与の遅配分の支払を受けた場合や、さかのぼった昇給による数月分の差額を一括して受けた場合など、通常受けるべき報酬以外の報酬を受けたときは、通常の方法による算定額が著しく不当となる場合に該当する。

・4月、5月又は6月のいずれかの月に低額の休職給を受けた場合は、通常の方法による算定額が著しく不当となる場合に該当する。

・4月、5月又は6月のいずれかの月にストライキによる賃金カットがあった場合は、通常の方法による算定額が著しく不当となる場合に該当する。

・当年4月から6月までの報酬による標準報酬月額と、前年7月から当年6月までの年間平均による標準報酬月額との間に2等級以上の差が生じ、その差が業務の性質上例年発生すると見込まれる場合は、年間平均による保険者等算定の対象となる。



【被保険者資格取得届|健康保険】

<届出義務・法48条>

・事業主は、従業員が健康保険の被保険者資格を取得したときは、被保険者資格取得届を提出しなければならない。


<提出期限・則24条>

・資格取得の事実があった日から5日以内に提出する。


<提出者・提出先>

・提出義務者は事業主である。

・協会管掌健康保険の場合は、事業所の所在地を管轄する年金事務所又は事務センターに提出する。

・組合管掌健康保険の場合は、健康保険組合に提出する。




この記事では標準報酬についてご紹介しました。

次回に続きます!










 


 
 

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