■老齢厚生年金まとめ
- 筒井

- 4月2日
- 読了時間: 6分
更新日:6月8日
ここでは老齢厚生年金まとめについてお伝えします。
【老齢厚生年金まとめ】
<保険給付の種類>
・老齢・障害・遺族(+脱退一時金)
<支給期間等(法36条)>
・開始:支給事由が生じた月の翌月
・終了:受給権消滅月まで
・支給停止:事由発生の翌月~消滅月まで
・支払:偶数月(2・4・6・8・10・12月)
<概要>
・原則65歳から支給
・2階建て(老齢基礎年金+老齢厚生年金)
<受給資格要件(法42条)>
次のすべての要件を満たしたときに、65歳から老齢厚生年金が支給される
・65歳以上
・厚生年金の被保険者期間が1か月以上
・保険料納付済期間、保険料免除期間及び合算対象期間を合算した期間が10年以上
<裁定請求(特別支給との関係)>
・特別支給の老齢厚生年金の受給権は、65歳に達したときに消滅する
・65歳から老齢基礎年金及び老齢厚生年金の支給を受けるためには、実施機関に裁定請求をしなければならない
<年金額>
=報酬比例部分+経過的加算+加給年金額
・報酬比例部分:平均標準報酬額×乗率×被保険者期間(平均標準報酬額:(標準報酬月額+標準賞与額)×再評価率の総額 ÷ 被保険者期間の月数)
・経過的加算:定額部分−基礎年金相当額
・加給年金:配偶者・子がいる場合に加算(被保険者期間240月以上・配偶者65歳未満など)
<被保険者期間の取扱い(年金額関係)>
・報酬比例部分:被保険者期間が300月未満の場合は300月として計算される(計算上の最低保障)※上限なし
・定額部分:被保険者期間の月数は原則480月を上限とする(生年月日により420~468月に読み替えあり)
【平均標準報酬と報酬比例部分(法43条)】
平均標準報酬額とは、被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額と標準賞与額に再評価率を乗じて得た額の総額を、当該被保険者期間の月数で除して得た額をいう。
平成15年4月から総報酬制が導入され、賞与も年金額に反映されるようになった。
そのため、平成15年4月以後は賞与を含める一方、給付乗率は1000分の7.125から1000分の5.481に下げられている。
<平成15年4月以後の報酬比例部分(法43条)>
平均標準報酬額 × 1000分の5.481 × 平成15年4月以後の被保険者期間の月数
【平成15年3月以前の平均標準報酬と報酬比例部分】
平均標準報酬月額とは、被保険者期間の計算の基礎となる各月の標準報酬月額に再評価率を乗じて得た額の総額を、当該被保険者期間の月数で除して得た額をいう。
<平成15年3月以前の報酬比例部分>
平均標準報酬月額 × 1000分の7.125 × 平成15年3月以前の被保険者期間の月数
【加給年金額(法44条)】
<要件>
老齢厚生年金の受給権者が、その権利を取得した当時、被保険者期間が240月以上あり、その者によって生計を維持していた配偶者又は子があるときは、老齢厚生年金に加給年金額が加算される。
<対象となる配偶者>
65歳未満の配偶者。
ただし、大正15年4月1日以前に生まれた配偶者には、年齢制限はない。
<対象となる子>
18歳到達年度末までの子。
又は、障害等級1級・2級に該当する20歳未満の子。
<加給年金額>
配偶者
→ 224,700円 × 改定率 + 特別加算
第1子・第2子
→ 各224,700円 × 改定率
第3子以降
→ 各74,900円 × 改定率
<配偶者の特別加算>
老齢厚生年金の配偶者に係る加給年金額には、受給権者の生年月日に応じて特別加算額が加算される。
特別加算は、昭和9年4月2日以後に生まれた受給権者について適用される。
<配偶者が65歳に達したとき>
配偶者が65歳に達したときは、原則として配偶者に係る加給年金額は加算されなくなる。
配偶者の老齢基礎年金に、一定の要件で振替加算が行われることがある。
【在職老齢年金の支給停止(法46条)】
<概要>
老齢厚生年金の受給権者が在職している場合、賃金と老齢厚生年金の額に応じて、老齢厚生年金の全部又は一部が支給停止される。
<70歳以上への適用(法46条)>
在職老齢年金による支給停止は、70歳未満の厚生年金保険の被保険者だけでなく、70歳以上の在職者にも適用される。
70歳以上の者は厚生年金保険の被保険者ではないが、適用事業所に使用され、厚生年金保険の被保険者であったならば被保険者となる要件を満たす場合には、在職老齢年金の支給停止の対象となる。
<総報酬月額相当額>
総報酬月額相当額
→ 標準報酬月額 + その月以前1年間の標準賞与額の総額 ÷ 12
<基本月額>
基本月額
→ 老齢厚生年金の額を12で割った額
ただし、基本月額の計算では、加給年金額、経過的加算額、繰下げ加算額は含めない。
<支給停止調整額>
支給停止調整額
→ 毎年度定められる基準額
※テキスト基準:48万円
※令和8年4月以後:65万円
<支給停止の判定>
基本月額 + 総報酬月額相当額 ≦ 支給停止調整額
→ 支給停止なし
基本月額 + 総報酬月額相当額 > 支給停止調整額
→ 支給停止あり
<支給停止額>
支給停止額
→ 基本月額 + 総報酬月額相当額 - 支給停止調整額 ÷ 2
※正確には、超過額の2分の1が支給停止される。
※式で書くと、
(基本月額 + 総報酬月額相当額 - 支給停止調整額)÷ 2
<支給停止後の年金額>
支給停止後の老齢厚生年金
→ 基本月額 - 支給停止額
<支給停止額の改定(法46条)>
標準報酬月額の改定、標準賞与額の決定、老齢厚生年金の額の改定などにより、基本月額又は総報酬月額相当額に変更があったときは、その改定のあった月から支給停止額が改定される。
<全部支給停止と加給年金額>
老齢厚生年金の全部が支給停止されるときは、加給年金額も支給停止される。
老齢厚生年金の一部が支給停止されるだけの場合は、加給年金額は支給停止されない。
【老齢厚生年金の額の改定(法42条)】
<原則>
老齢厚生年金の額は、受給権を取得した月以後の被保険者期間を計算の基礎としない。
ただし、一定の場合には、受給権取得後の被保険者期間を反映して年金額が改定される。
<退職時改定>
被保険者でなくなった日から起算して1月を経過したときは、被保険者でなくなった月までの被保険者期間を計算の基礎として、老齢厚生年金の額を改定する。
改定は、被保険者でなくなった日から起算して1月を経過した日の属する月から行われる。
<在職定時改定(法42条)>
65歳以上70歳未満の老齢厚生年金の受給権者について、基準日において被保険者であるときは、基準日の属する月前の被保険者期間を計算の基礎として、老齢厚生年金の額を改定する。
<基準日(法42条)>
基準日は、毎年9月1日。
<在職定時改定の適用時期(法42条)>
基準日の属する月の翌月、つまり10月分から年金額が改定される。
<在職定時改定の対象期間>
前年9月から当年8月までの被保険者期間が反映される。
<注意>
在職定時改定は、基準日である9月1日において被保険者であることが原則。
ただし、9月1日前に資格喪失し、その後1月以内に再取得した場合などは、基準日に被保険者でなくても在職定時改定の対象となることがある。
<支給開始年齢>
・原則65歳
・経過措置あり(特別支給の老齢厚生年金)
<失権>
・死亡などで受給権消滅
この記事では本来の老齢厚生年金まとめについてご紹介しました。
次回に続きます!