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■特別支給の老齢厚生年金

4月3日
読了時間: 5分

更新日:8月13日

ここでは特別支給の老齢厚生年金についてお伝えします。



【特別支給の老齢厚生年金(附則8条)

<趣旨>

65歳前のつなぎとして支給される老齢厚生年金


<受給資格要件(附則8条)

  • 厚生年金に1年以上加入かつ

  • 老齢基礎年金の受給資格期間が合計10年以上

※本来の老齢厚生年金は1月以上だが、特別支給は1年以上必要

※第1号のみ男女で支給開始年齢に差あり(女子は5年遅れ)

※第2号~第4号は男女差なし(男子と同一の支給開始年齢)


【年金額(法附則9条)】

特別支給の老齢厚生年金の額は、定額部分+報酬比例部分+加給年金額で構成される。


<定額部分(法附則9条1項1号)>

1,628円×改定率×被保険者期間の月数

※被保険者期間の月数が480月を超えるときは480月

※50銭未満切捨て、50銭以上1円未満切上げ


<報酬比例部分(法附則9条1項2号)>

被保険者であった全期間の平均標準報酬額×5.481/1000×被保険者期間の月数

※報酬比例部分の計算に用いる被保険者期間には上限なし


<加給年金額(法44条1項、法附則9条)>

特別支給の老齢厚生年金について、報酬比例部分に加えて定額部分が支給される場合は、加給年金額の要件を満たせば加給年金額が加算される。

※報酬比例部分のみが支給される者には、加給年金額は加算されない。

※長期加入者の特例、障害者の特例等により「報酬比例部分+定額部分」が支給される場合も、加給年金額の対象となる。



【特別支給の老齢厚生年金(附則7条)


<男子>


① 昭和16年4月2日~昭和24年4月1日

・60歳~:報酬比例部分のみ

・定額部分は段階的に加算


16~18年:61歳

18~20年:62歳

20~22年:63歳

22~24年:64歳



② 昭和24年4月2日~昭和28年4月1日

・60歳~:報酬比例部分のみ



③ 昭和28年4月2日~昭和36年4月1日

・報酬比例部分の開始が段階的に後ろ倒し


28~30年:61歳

30~32年:62歳

32~34年:63歳

34~36年:64歳



<女子(男子より5年遅れ)>


① 昭和21年4月2日~昭和29年4月1日

・60歳~:報酬比例部分のみ

・定額部分は段階的に加算


21~23年:61歳

23~25年:62歳

25~27年:63歳

27~29年:64歳



② 昭和29年4月2日~昭和33年4月1日

・60歳~:報酬比例部分のみ



③ 昭和33年4月2日~昭和41年4月1日

・報酬比例部分の開始が段階的に後ろ倒し


33~35年:61歳

35~37年:62歳

37~39年:63歳

39~41年:64歳



【特別支給の老齢厚生年金|被保険者期間の上限(附則9条)


<定額部分>

定額部分の計算に用いる被保険者期間には上限がある。


上限は、生年月日に応じて次のとおり。


昭和4年4月1日以前生まれ

→ 420月


昭和4年4月2日から昭和9年4月1日生まれ

→ 432月


昭和9年4月2日から昭和19年4月1日生まれ

→ 444月


昭和19年4月2日から昭和20年4月1日生まれ

→ 456月


昭和20年4月2日から昭和21年4月1日生まれ

→ 468月


昭和21年4月2日以後生まれ

→ 480月


<報酬比例部分>

報酬比例部分の計算に用いる被保険者期間には、上限はない。



【特別支給の老齢厚生年金の失権(附則10条)

<失権事由>

特別支給の老齢厚生年金の受給権は、次のいずれかに該当したときに消滅する。

  • 死亡したとき

  • 65歳に達したとき


<65歳到達時の請求(法33条、則30条の2第1項)>

特別支給の老齢厚生年金(厚生労働大臣が支給するものに限る。)の受給権者が65歳に達し、65歳以後の老齢厚生年金の支給を受ける場合は、新たに老齢厚生年金の請求書を日本年金機構に提出しなければならない。



【特別支給の老齢厚生年金の特例】

<障害者の特例(法附則9条の2第1項・2項)>

報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金の受給権者で、かつ、被保険者でない者が、障害等級3級以上に該当する程度の障害の状態にあり、その傷病の初診日から起算して1年6月を経過しているときは、受給権者の請求により、報酬比例部分と定額部分を合算した額に年金額が改定される。


<障害者の特例のみなし請求(法附則9条の2第5項2号)>

報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金の受給権者で、かつ、被保険者でない者が、障害厚生年金を受けることができることとなった場合は、その障害厚生年金を受けることができることとなった日に、障害者の特例の適用の請求があったものとみなされる。

この場合、当該障害厚生年金を受けることができることとなった日の属する月の翌月にさかのぼって、報酬比例部分と定額部分を合算した額に年金額が改定される。


<長期加入者の特例(法附則9条の3)>

報酬比例部分のみの特別支給の老齢厚生年金を受ける者が、次の要件を満たすときは、本来の定額部分の支給開始年齢を待たずに「報酬比例部分+定額部分」が支給される。

・厚生年金保険の被保険者でないこと

・同一の種別の厚生年金保険の被保険者期間が44年以上あること

※第1号~第4号厚生年金被保険者期間は、44年要件について相互に合算しない。

※「44年以上加入しているから定額部分がもらえる」のではなく、「44年以上加入し、かつ退職等により被保険者でなくなったら、定額部分の開始が前倒しされる」という特例。

※長期加入者の特例により定額部分が支給された後、再び厚生年金保険の被保険者となった場合は、定額部分(加給年金額を含む。)は支給停止となる。


<繰上げ・繰下げ>

特別支給の老齢厚生年金には、支給の繰上げ・繰下げの制度はない。


<共通要件>

障害者の特例及び長期加入者の特例は、いずれも被保険者でないことが要件となる。


<坑内員・船員の特例(法附則8条の2)>

坑内員・船員であった期間が15年以上ある者については、特別支給の老齢厚生年金の支給開始年齢は62歳とされる。



【特定警察職員等の支給開始年齢の特例】

<対象>

・特定警察職員等(警察・消防など)


<特徴>

・定額部分の支給開始年齢が一般より早い


<構造>

・報酬比例部分:原則60歳から

・定額部分:生年月日に応じて60〜64歳で支給


<一般との違い>

・一般は定額部分が65歳へ引上げ

・特定警察職員等はそれより前倒しで支給される


<ポイント>

・「危険・過酷業務のため早めに定額部分も出る」

・表は定額部分の開始年齢を確認するためのもの


<覚え方>

・特定警察職員等=定額部分も早くもらえる




この記事では特別支給の老齢厚生年金についてご紹介しました。

次回に続きます!










 


 
 

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